AnotherWorldCup
2002夏:佐谷恭

旅立ち

それは突然やって来る。

「休暇」を利用して旅行をするのであれば、事情に合わせて日程や行き先を決めることになる。ナツヤスミハドコニイコウカ。
しかし、それがやって来たときには、全ての事情をそれに合わせる必要がある。そう、それは「思いつき」なんかではなく、「使命」だから。

友人の結婚式をイランですることになった。
その二人は、イランのイスファハンという町のアリカプ宮殿というところで知り合った。素晴らしい運命、巡り合せだ。そしてその運命の場所で結婚式をしたいという自然な思いを聞かせてくれ、現地での幹事役を僕に依頼した。

世界遺産の宮殿で結婚式。聞くだけで誰もが羨ましがりそうな企画である。
世界遺産の宮殿で結婚式の幹事。普通では体験できない大役である。
任務を全うするためには何が必要なのだろう。準備して、現地に行って、司会をすればいいのだろうか? イナ! 普通じゃつまらない。普通は許されない。

この大役に、自分なりのアレンジを加えることにした。
自分には何ができるだろうか。どういうネタが喜ばれるだろうか。いろいろ考えてはみたが、ふと、イスファハンへの道のりにアレンジを加えるべきだと思うに至った。旅友達を祝福するための旅をしよう。

・シルクロードを旅しながら、有史以来初めてイランで行われる日本人同士 の結婚式について宣伝してゆく
・そして、参列者を募る

これが使命であった。
結婚する二人の出会いが巡り合せであるとすれば、そこに関わるのも巡り合せである。職を辞し、他の全ての予定をキャンセルし、僕は旅立つことにした。

その新郎新婦(イナバといっちゃん)について
イスファハン

 

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