2005年12月29日

難民庇護は裁量でなく義務

ミシガン大学のジェームズ・ハザウェイ教授が講演

米ミシガン大学のジェームズ・ハザウェイ教授(国際難民法)が29日、東京都渋谷区の国連大学で講演し、「多くの政府が難民の庇護を政治的な裁量や人道的配慮だと思っているが、そうではない。難民の庇護は、その領域を統治する国家の義務だ」と話した。

 ハザウェイ教授は国連難民条約などで定められている難民の権利について解説し、国民の利益の後に難民の庇護が来るという認識は正しくないと述べた。また、庇護申請者と難民認定者を差別することを非難し、「人は認定されたから難民になるのではなく、難民条約に定められている状況下にあるとき、難民になる。難民の認定を待っている人は、国に入った瞬間から難民と同じ権利を持っており、いくつかの権利を賦与される」と語った。

 ハザウェイ教授は、国際難民法の権威。難民判例法のウェブサイトを監修し、著書に『難民の地位に関する法律』『国際法における難民の権利』などがある。【了】

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2005年12月28日

恋愛・仕事を円滑にする処方箋

[書評]須子はるか・松村香織著『コミュニケーション集中治療室』

須子はるか・松村香織 著『コミュニケーション集中治療室』ちょっとした会話の行き違いで、恋愛や仕事がうまくいかない・・・。本書では、その原因が「コミュニケーション疾患」にあると見る。

 人との会話でちょっとしたトラブルを経験したことがあっても、治療が必要とまで考えている人は少ないかもしれない。しかし、「コミュニケーション疾患」は自覚症状のあるものばかりではない。コミュニケーションの問題は、話がうまくなれば解決するわけではない。一方で、話すのが下手でもちょっとした工夫で解決できる。

 話のうまい人が場を盛り上げようとしてかかる「オレオレ症候群」、相手の立場を考えず言いっぱなしで伝わらない「ひとりよがり病」、言い訳ばかり考えてコミュニケーションの可能性の芽を摘んでしまう「ネガティブな思い込みシンドローム」―など、本書は「コミュニケーション疾患」のさまざまな症例と、それぞれに対する処方箋を示してくれる。

 著者の2人が開いた同名のセミナーで、参加者とのやりとりを通じて得たものをまとめたのが本書。「会話のテクニック」や「他人を論破する方法」ではなく、相手との間に「共感をはぐくむ」ために必要な、発想や態度の転換を書いた。

 冒頭にある「コミュニケーション健康診断」チャートで、“病気”の進行度合いをチェックできる。自覚症状のある人もない人も、本書で一度、診断してみてはいかがだろうか。(東洋経済新報社、2005年12月、1470円)【了】

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2005年12月27日

CX・LD共催 乙部、笠井も踊った!

ミュージカル『グランドホテル』 稽古大詰め

来年1月6日から東京国際フォーラムで公演が始まるミュージカル『グランドホテル』(フジテレビ、ライブドア、朝日新聞、キョードー東京、ぴあ主催)の稽古が大詰めを迎えている。演出のグレン・ウォルフォード氏が通しの演技を見ながら細かい点にまで注文をつけ、出演者はそれぞれの演技を完成に近づけている。

 27日午後、フジテレビ番組「完全密着!ミュージカル『グランドホテル』徹底解剖」の収録が都内の稽古場で行われた。フジテレビの笠井信輔アナウンサーとライブドア広報担当の乙部綾子が出演者らにインタビューし、意気込みを聞いた。収録中、笠井と乙部の2人が、出演者らに導かれ、音楽に合わせて踊る場面も・・・。この『グランドホテル』の全貌に迫るメイキング特番は、新年1月7日深夜2時15分から放送予定。

 出演者のテンションも、どんどん高まっているようだ。インタビューの合間にも、声を調整し、お互いの踊りや演技の確認に余念がなかった。小堺一機は、他の出演者やスタッフを、持ち前の明るさで笑わせてリラックス。オーケストラの練習場では指揮台に立ち、“演奏指導”をする1コマも。

 ウォルフォード氏は「自信を持って、楽しく(Confidence and joy)! 自分のせりふを言うだけではなく、なぜその場面でそれを言うのか理解して初めて、観客も理解できる。観客と絆を結ぼうとしなければ、観客はついて来ない。観客は最初の30秒で、きちんと見るか、居眠りするか決める。最初が肝心」と、檄を飛ばした。

 同作品は、ニューヨーク・ブロードウェーでトニー賞最優秀演出賞をはじめ5賞を獲得した『グランドホテル』の日本語翻訳版。悲喜こもごもの人間模様を見つめる豪華なホテルでの一日半を描いた作品で、それぞれの夢と苦悩を抱える人々が、ホテルでの偶然の出会いで友情と真実の愛を知り、またその出会いが悲劇をも生む。原作はヴィッキー・バウムの同名小説で、1932年に映画化され、アカデミー賞作品賞を受賞した。一カ所に集まる多数の登場人物の思いと行動が交錯しながら物語が進むスタイルを表す「グランドホテル形式」という言い方はこの映画に由来している。

 出演者は、前田美波里、岡幸二郎、大澄賢也、紫吹淳、諏訪マリー、パク・トンハ、藤木孝、田中健、小堺一機など。【了】

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2005年12月26日

7&i 既存枠を超えた流通企業へ

ミレニアムと経営統合を発表

26日、赤坂プリンスホテルで経営統合を発表する鈴木敏文セブン&アイ会長(右)と和田繁明ミレニアム社長(撮影:吉川忠行)セブン&アイ・ホールディングス<3382>とミレニアムリテイリング(本社・東京都千代田区、和田繁明社長)は26日、東京都千代田区の赤坂プリンスホテルで会見し、事業提携と経営統合に関して合意したと発表した。

 また、セブン&アイの取締役会は同日、ミレニアムの和田繁明社長を代表権のある副会長とするする人事を発表した。2006年5月下旬に開催予定の定時株主総会後に就任する。

 セブン&アイは野村プリンシパル・ファイナンスが保有するミレニアム株式65.45%の全てを06年1月末に取得する予定。残り約35%の株式についても、すでに保有する7社と水面下で接触済みで、買取またはセブン&アイ株との交換で合意している。同年6月にはセブン&アイが、ミレニアムを完全子会社化する見込み。

 ミレニアムリテイリングは、そごうや西武をグループ内に抱える持ち株会社。コンビニエンスストア大手「セブン-イレブン」やスーパーマーケット「イトーヨーカ堂」のセブン&アイ・ホールディングスは、ミレニアムと経営統合することで、世界規模の総合流通グループになる。

 会見で、セブン&アイの鈴木敏文会長は「ミレニアムの和田社長とは、ゴルフや流通業の関連で長年仲がいいが、経営統合については1カ月ほど前に話し始めた。コンビニやスーパー、百貨店のどれが生き残るかということではなく、それぞれが良さを出し、力を合わせて新しいものを作り上げるのが大事」と話した。

 和田社長は「伝統の百貨店と革新のスーパーの融合。とはいえ、“西武に卸すとヨーカ堂に行く”ということではない。流通ルートをごちゃまぜにし、業界を混乱させるために統合したわけではない」と述べた。

 日本の消費者志向の高級化、個別多様化に対応する策として、経営統合を選んだ両社は、経営統合の理由を「流通・小売業界において主導的な役割を果たし、既存業態の枠を超えお客様の立場に立ったグローバルな総合流通グループを形成する」としている。【了】

2005年12月22日

危険部位をフグ毒に喩え説明

フィリップ・セングUSMEF会長

米国食肉輸出連合会(USMEF)のフィリップ・セング会長が22日、東京都千代田区の日本外国特派員協会で講演し、「特定危険部位(SRM)は完全に取り除く。フグの毒を取り除くことで、ごちそうにありつけるのと同じこと」と話し、米国産牛肉の安全性をアピールした。

 セング会長は「消費者が牛肉やBSEについてよく知るようになれば、心配はなくなるだろう。長期的に見れば、発症例が見つかる可能性は減っていく」と述べた。

 東南アジアなど他国へのマーケット戦略については「日本市場での解禁は、最も大きな挑戦の1つだった。他のアジア諸国でも同様の戦略で行くつもりで、台湾や香港とも話を進めている」と語った。

 日本が牛肉輸入を生後20カ月以下の牛に限定していることについて、セング会長は「国際獣疫事務局(OIE)の基準で、生後30カ月以下の牛の肉を自由に貿易できる。日本が外からの要求なしで、この基準に合わせる決定ができれば素晴らしい」と語った。【了】

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22日、日本外国特派員協会で米国産牛肉の安全性をアピールするフィリップ・セングUSMEF会長(撮影:吉川忠行) 米国産牛肉の安全性アピールの講演では、ステーキやローストビーフが振る舞われた(撮影:吉川忠行)

2005年12月21日

NTTのフジへの出資は意味なし

KDDI社長が批判

KDDI<9433>の小野寺正社長は21日、東京都千代田区の経団連会館で会見し、NTTドコモ<9437>がフジテレビジョン<4676>に2.6%出資すると発表したことについて、「出資比率が低ければ資本提携の意味はあまりない」と述べた。

 小野寺社長は「コンテンツプロバイダとしてのテレビ局は、より多くの視聴者に見てもらうことが重要。KDDIは出資することなく、提携を考えて行きたい」と話した。

 また、小野寺社長はNTTが11月に中期経営戦略の中で発表したNTTグループの再々編について、「新戦略は、公正な競争をするために再編されたNTTを元の独占事業体に戻すもの。分割の際の法の趣旨を、きちんと守ってほしい。NTTグループ各社は完全に資本分離すべき。各社間の人、物、情報の移動を遮断するファイアーウォールが必要だ」と、痛烈に批判した。

 携帯向け地上デジタルテレビ放送「ワンセグ」については、「放送と通信の融合は、災害時に最も有効となる。災害時に携帯電話網が輻輳(ふくそう)し、本当に携帯を必要とする顧客が通信できない可能性が(現時点では)あるが、ワンセグのテレビ放送によって、顧客が自分の関心のある地域の情報を見ることができる」と語った。【了】

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21日、経団連会館で会見する小野寺正KDDI社長(撮影:吉川忠行) 小野寺社長はNTTグループの再編を痛烈に批判した(撮影:吉川忠行)

日本パーキング、JQ上場

21日、東京証券会館で上場会見する日本パーキングの小林伸司社長初値は持ち越し

時間貸し駐車場の運営を手がける日本パーキング<8997>が21日、ジャスダックに上場した。公募価格29万円に対し、初値はつかなかった。

 同社は、伊藤忠商事<8001>の100%子会社として1989年に駐車場料金精算用プリペイドカード発行業務を開始。91年から時間貸し駐車場の運営を始め、2000年にMBO(経営陣による自社買収)で伊藤忠から独立した。現時点で自社所有の用地15カ所を含め、400カ所を超える拠点を持つ。

 東京都中央区の東京証券会館で開かれた上場会見で、小林伸司社長は「ここ数年、売上高は拡大したが、大型駐車場用地の取得や初期稼働率の低さで、利益が圧縮された。地代家賃を傾斜型にする交渉で、初期負担を下げ、利益率を確保する方針」と話した。利益の株主還元については「配当性向は2割が目標」と語った。

 同社の05年2月期の連結決算で、売上高は82億9400万円、経常利益は1億4900万円、純利益は5300万円だった。06年2月期連結決算では、売上高は前年比10.2%増の91億4700万円、経常利益は同3.6増の5億3900万円、純利益は同5.9倍の3億1200万円を、それぞれ見込んでいる。【了】

劇場版エヴァのIG 初値つかず

21日、東京証券会館で上場会見する石川光久プロダクション・アイジー社長プロダクション・アイジーがジャスダック上場

アニメーションやゲームソフト企画・制作のプロダクション・アイジー<3791>が21日、ジャスダックに上場した。公募価格51万円に対し、初値はつかなかった。

 同社は、『みなしごハッチ』『科学忍者隊ガッチャマン』『タイムボカンシリ-ズ』などアニメ番組を企画・制作する竜の子プロダクションから独立し、1987年から業務を開始した。劇場アニメ制作を継続しつつ、版権ビジネスなどを着実に積み重ねてきた。同社の代表作として、『劇場版 新世紀エヴァンゲリオン』やハリウッド映画『キル・ビル』のアニメパートの制作がある。

 東京都中央区の東京証券会館で開かれた上場会見で、石川光久社長は「劇場用アニメを毎年コンスタントに作り、それを基礎に事業の裾野を広げてきた。今年から、人気アニメが続くTBS系の土6(土曜日午後6時)枠で、当社原作・制作の『BLOOD+』の放映も始まり、国内メジャー化するステージに来ている。今日の上場も大きい」と熱っぽく語った。

 同社の05年5月期の連結決算で、売上高は56億7600万円、経常利益は4億4700万円、純利益は2億8200万円だった。06年5月期連結決算では、売上高は前年比3.0%増の58億4800万円、経常利益は同13.1%増の5億1000万円、純利益は同8.2%増の3億500万円を、それぞれ見込んでいる。【了】

いつでもどこでも! livedoor Wirelessで快適インターネット

自宅でも、会社でも、インターネットをするのが当たり前になった。
有線ケーブル回線を使わない「無線LAN」のサービスも充実してきた。
“いつでも、どこでも”インターネットを使えるようになると、どんなメリットがあるのだろう。
無線LANの未来像をチェック!

とりあえず、パソコンを外に持ち出してみた

12月1日、livedoor Wireless(ライブドア・ワイヤレス)が正式サービスを開始した。今まで僕は、取材で外出した時には、携帯電話を主な連絡ツールとして利用してきたが、これを機に公衆無線LANサービスを利用し始めた。これまでもカフェや駅などに、インターネットを利用できる「ホットスポット」と呼ばれる場所はあったが、ライブドアの“公衆”無線LANは「山手線内を面でカバーする」という点が異なる。つまり、サービスエリア内ならば、アクセスポイント探しにはもう手間取らない。

外出先でインターネットが使えるのは本当に便利だ。疑問に思ったことや、不明なことをすぐに検索し、調べることができるし、メールボックスにも最新情報がどんどん入ってくる。取材した後、原稿や、取材先で得た新しい情報を即座にニュースセンターに送ることもできる。そして何より、 Skype(スカイプ)などの通信ソフトを使えば、携帯電話なしでも業務報告ができるので、通話料を節約できるのが嬉しい。日々の積み重ねで、電話代もばかにならないのだ。

僕の場合、無線LANは初心者で、今のところオフィスでしていた仕事を、パソコンを持ち出して、外でも試しているだけだ。他にどんなことができるのだろうか。 外でネットに接続、仕事もはかどる

無線LANはパソコン以外にも使える!

公衆無線LANには大きな可能性が ライブドア・ネットワーク事業本部で公衆無線LANを担当する板井清司さんに、話を聞いてみることにした。

livedoor WirelessのAP(アクセスポイント)は、サービス開始時点で、山手線内に約2200カ所。周辺の状況によってつながりにくい場合もまだあるが、月額525円(税込、初期登録費用1050円)で、上り下りとも最大54Mbpsでネットに接続できる。

板井さんは「公衆無線LANはどこでも使えるという、空間的なメリットがまず強調されがちだが、実はこれまで移動などに費やしていた時間を、別の用途に有効利用できるというメリットがある。外出先で仕事をしたり、買い物や食事の際に店を検索するのに使うとメリットをより享受できる」と話した。

西麻布のオープンカフェで取材中、板井さんはPDA(携帯情報端末)とPSP(プレイステーション・ポータブル)でネットに接続しながら「パソコン以外にも、無線LAN対応機器は増えている。公衆無線LANはパソコンユーザーのためだけにあるんじゃないんです」とも言った。

「ほら見てください」。板井さんが操作するPSPの画面をのぞき込むと、テレビ番組を受信していた。無線LAN初心者の僕は、驚きを隠せなかった。

情報は“向こうからやって来る”

公衆無線LANには大きな可能性が では、公衆無線LANを使うと、どんなことができるのか。

すでに発売されている無線LAN対応デジタルカメラを使えば、旅行先の写真を瞬時に家族や恋人に届けることができる。IP携帯電話は、通話料という概念をほとんどないものにするかもしれない。iPodなど携帯音楽プレーヤーは、現在、小さな筐体に入る曲数や容量を競っているが、無線LAN でダウンロードできれば、曲数は無限となり、容量を気にすることはなくなるだろう。

情報の集め方も変わる。板井さんによると、ライブドアでは、地図や位置情報を組み合わせたプッシュ型のサービスの提供を将来開始する予定で、現在地とそれぞれの興味に応じた適切な情報を、受けることもできる。情報は“探す”だけでなく、“向こうからやって来る”ようになる。

livedoor Wirelessは、2006年6月までにサービスエリアを東京23区6200カ所に、同12月までに1都8県6万カ所まで拡大する。現在、ほとんどのAPを電信柱に設置しているが、今後は自動販売機のほか、ビルや商業施設の屋内にも増設していく予定。

ハイテクのつもりで、自信満々に外のベンチでパソコンを使っていた自分が、少し恥ずかしくなってきた・・・。「パソコンが外でも使えて便利」ぐらいに思って始めたのだが、公衆無線LANの作る未来が楽しみになった。【了】

今回の記者 今回の記者 佐谷 恭(SATANI, Kyo)
ライブドア・ニュースセンター記者。
アマチュア無線以来、約20年ぶりの無線体験

2005年12月20日

日本発“ガチャガチャ”を世界へ

 20日、東京証券会館で行われたジャスダック上場会見で“ガチャガチャ”を世界へと話す冨沢正秋ユージン社長カプセル玩具のユージン、ジャスダック上場

カプセル玩具の企画・製造・販売を手がけるユージン<7828>が20日、ジャスダックに上場した。公募価格は36万円に対し初値はつかなかった。

 1988年創業の同社は、トミー<7867>の子会社で、上場後のトミーの持ち株比率は約72%。カプセル入り玩具とその販売機の製造、販売を主業務としており、ポケモンやディズニーや、アニメキャラを立体化したスーパーリアルシリーズなど、子どもから大人まで幅広い層を対象に“ガチャガチャ”でアイテムを提供している。

 99年に米国に、2004年に英国に子会社を設立。イタリアなどヨーロッパで、“ガチャガチャ”の認知度が上がってきているという。東京都中央区の東京証券会館の上場会見で、冨沢正秋社長は「ガチャ事業(同社での呼称)で、世界ナンバーワンを目指す。年5-6%以上コンスタントに成長を続け、グローバルで売上高200億円を目指す」と話した。

 同社の05年3月期の連結決算で、売上高は96億6000万円、経常利益は6億1800万円、純利益は2億8900万円だった。06年3月期連結決算では、定番商品の順調な伸びとアジア向け輸出の増加などで、売上高は前年比12.7%増の108億9000万円、経常利益は同27.5%増の7億8800万円、純利益は30.4%増の3億7700万円を、それぞれ見込んでいる。【了】

2005年12月19日

食料支援に「1000社集めたい」

19日、都内で会見する丹羽宇一郎伊藤忠商事会長(右)とジェームス・モリスWFP事務局長伊藤忠商事の丹羽宇一郎会長

丹羽宇一郎伊藤忠商事<8001>会長は19日、東京都港区の同社東京本社で会見し、「5秒に1人の子どもが飢餓で命を落としている現状がある。豊かな国日本は、子どもたちへの援助をするのが世界市民としての務め。民間企業に呼びかけ、協力企業を1000社まで増やしたい」と話した。

 丹羽会長は今年8月に国連WFP協会会長に就任。経済界のトップに呼びかけ、国連世界食糧計画(WFP、本部・ローマ)への寄付を募った結果、現在までに90社以上が賛同し、協力を始めた。丹羽会長は「コーヒー1杯分のお金(200円)で、10人の子どもを1日食べさせることができる。現在、日本は全般的に寄付金が少ないと言われるが、情報開示をし、使途について透明度を高めれば、寄付金は集まると期待している」と述べた。

 共同で会見に出席したジェームス・モリスWFP事務局長は「日本は経済的に成功を収めており、子どもたちに教育や食べ物を与える重要性をよく分かった国で、最大の支援国の1つ。よき市民、よき指導者になる可能性を持っている子どもたちを助け、貧困サイクルを断ち切るために力を貸してほしい」と語った。【了】

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みんな大好きな食品添加物

[書評]安部司著『食品の裏側』

安部司著『食品の裏側』食品の安全性や健康には、程度の差こそあれ、誰もが関心を持っているだろう。“健康のために”サラダを買い、野菜などの産地偽装のニュースを聞いて憤る。

「一流メーカーが、危ない添加物を食品に使っているわけではない」「変なものが、コンビニで売られているはずがない」と、消費者の多くが信じている。しかし、生産者が「自分のところでつくっている食品は食べない」としたら・・・。

 本書は、「食品添加物の神様」とまで言われた、元食品添加物のトップセールスマンが、食品添加物の現場を見てきた「生き証人」として著した本である。添加物で、業者に食品加工の合理化を進め、見栄えのいい商品をつくる方法を指導していたセールスマン時代、著者は「添加物で新しい文化をつくる」と意気込んでいた。しかし、自らが開発した添加物まみれのミートボールを、自分の娘が食べている現実に直面し、目が覚めた。職を辞し、添加物の普及活動から足を洗った。

 著者は、自らの体験から、添加物のからくりを説明する。水とサラダ油があれば、ミルクがなくてもコーヒーフレッシュが作れるし、30種類の添加物だけで、とんこつ味のラーメンスープができる。コンビニのサラダは殺菌剤のプールで何度も消毒されているし、ある健康飲料の色はサボテンの寄生虫の色素で染められているという。

また、一部の添加物を外すだけで、「無添加」「無着色」など、健康志向を意識させる「誇張表示」に疑問を投げかけ、添加物の使用量を少なく見せかけるための「一括表示」や「キャリーオーバー」など、食品衛生法の抜け道を解説する。そして、食品業界に情報公開を求める。

 著者は「添加物は危ない、食べるな」と、単純に訴えるわけではないし、消費者は被害者であると声高に叫んでいるわけでもない。添加物がどれだけ生活を便利にしてきたかをよく知る1人として、その「必要悪」とどのように付き合うべきかを提案する。

 「添加物=台所にないもの」という分かりやすい公式で、添加物の摂取量を減らすことができるという。値段の安さや見た目の美しさだけにとらわれず、どういう過程で、どういう成分で、食品が作られているかを知る努力をしよう。(東洋経済新報社、2005年11月、1470円)【了】

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livedoor ブックス(『食品の裏側』)

シリーズ・トップに聞く 第15回 アマナ 進藤博信社長

「“写真文化”の育成に力を入れたい」

「アマナ」進藤博信社長ビジュアルコンテンツ企画・制作のアマナ<2402>は、「ビジュアル」に関する、顧客のニーズにすべて応えられる「トータルビジュアルソリューション」の提供を目指し、業務改革を行っている。創業以来、同社を率いる進藤博信社長に、今後の方針などを聞いた。

―― 会社の概要は?

 企業の広告や販売促進に必要な、写真やビジュアル(CGやイラストレーションなど視覚に訴えるコンテンツ)を提供している。

 提供の仕方は2通りで、1つは企業からオーダーを受け、100%オーダーメードで作る「ビジュアルコンテンツ」という方法。もう1つはストックしてある中から選んで提供する「ストックフォト」という方法。当社は、3000人を超える写真家と契約しており、ウェブ上に約60万点、提携企業分も含めると約7300万点の写真を取り扱っている。

―― 創業の経緯と沿革は?

 1979年の創業から26年。

 もともと私は、フリーランスの広告フォトグラファーだった。会社を興し、最初の10年で、今のビジネスの中核をなす、写真の制作、写真のストック、写真のデジタル加工という3つの仕事を立ち上げた。

 次の10年には、2度のM&Aや、海外進出などを含めて、それぞれの事業を拡大した。今世紀に入ってからは、全事業のデジタル化に一生懸命に取り組んでいる。アナログの時代が終わり、現在はフルデジタルに向かって、すべての業務を改革中。

―― 特長と強みは?

 ビジネスモデルが最大の特長。「ビジュアルコンテンツ」制作と「ストックフォト」提供の2つの事業を1つの会社で行うのはレアケース。この規模でこの2事業をやっているのは世界中探してもどこにもなく、オンリーワンである。

 この2事業を持つことが強みになっており、写真に関するあらゆる問題について、顧客に解決策を提示するのが当社の役割と考えている。

―― 前期(04年12月期)の業績は?

 上場後初めての決算だった。売上高は86億300万円、経常利益は5億7500万円、純利益は3億9900万円で、計画通りに達成できた。

―― 今期(05年12月期)の業績予想と今後の方針は?

 今期の業績は、第3四半期が終わった段階で売上高、経常利益とも順調に推移している。3カ年計画を発表しており、2007年12月期に売上高100億円の計画があるが、1年前倒しで、来年達成できる見通し。

 今期、海外事業の売却で、売却益がたくさん(約54億円)出た。この資金を活用して、同業者のM&Aを積極的に進めている。当面の目標としては、顧客の写真に関するさまざまな問題をトータルに、フルデジタルで解決できるビジネスモデルをできるだけ早く確立したい。

―― どのような形での社会貢献を考えていますか?

 アマナ契約作家をはじめとしたプロのフォトグラファーやレベルの高いアマチュア写真愛好家のための「フォトログ」(写真日記)サービスを公開している。ビジネスのベースに写真があるので、“写真文化”の育成に今後も力を入れて行きたい。それが当社の社会貢献。【了】

【会社概要】

商号株式会社アマナ

創業

1979年4月
上場2004年7月(東証マザーズ上場)
証券コード 2402
資本金10億9564万円(05年11月)
売上高86億378万円(04年12月期連結)
代表取締役社長進藤博信(しんどう・ひろのぶ)
従業員数383人(04年12月末連結)
本社東京都品川区東品川2-2-43
電話番号03-3740-4011(代表)
URLhttp://amana.jp/

インタビュー内容を動画でご覧いただけます。

2005年12月15日

いる場所がオフィスに変わる

新サービス「ボーダフォン・オフィス・メール」 来年1月から

「ボーダフォン・オフィス・メール」のサービスを使えば、パソコンのメールやスケジュール帳を携帯電話で管理できる ボーダフォン(本社・東京都港区、ビル・モロー社長)は15日、東京都港区の虎ノ門パストラルで記者会見を開き、会社のパソコンで管理しているメールや、ISP(インターネットサービスプロバイダー)が提供するPOP3サーバーのメールを携帯電話で送受信できる新サービス「ボーダフォン・オフィス・メール」を、来年1月18日から開始すると発表した。

 新サービスでは、パソコンなどに届いたメールを、送信元のメールアドレスのまま、リアルタイムに携帯電話で自動受信できる。メールの返信も、携帯電話のアドレスでなく、パソコンのアドレスでできる。また、メールのほか、予定やアドレス帳ともリアルタイムで同期しているため、外出先でスケジュールなどを追加・編集することも可能。

 最初の対応機種は、今月17日に発売する第3世代(3G)携帯電話「702NK II」(ノキア製)で、今後、順次拡大していく予定。「702NK II」では、マイクロソフト社のワープロソフト“Word”や“Excel”にも対応しているので、パソコンを持ち歩かなくても、携帯電話で会議資料などを読める。

 企業向けの「Enterprise Server」と1回線から利用可能な個人向けの「Personal Edition」の2タイプがある。「Enterprise Server」は、1企業あたり1万500円の初期費用が必要。「Personal Edition」は初期費用は不要だが、メールの送受信のみ可能で、予定表とアドレス帳の同期には対応しない。料金は両タイプとも1回線あたり525円。

 これまでと比べて、端末に大量のデータが蓄積されることになるが、遠隔操作でのデータ消去など、セキュリティー対策には「今後対応を進める」(担当者)としている。【了】

■関連リンク
ボーダフォン

2005年12月14日

日本オフィスシステムJQ上場

14日、上場会見で「配当は純利益の3割保つ」と話す日本オフィス・システムの尾崎嵩社長「日本IBMと兼松とは、今後も友好な関係を」

システム販売とソリューションビジネスを手がける日本オフィス・システム<3790>が14日、ジャスダックに上場した。初値は、公募価格を23.6%上回る3090円だった。初日の終値は3400円だった。

 同社は日本IBMと兼松<8020>の合弁会社で、IBMの第1号特約店として1982年に創業。システム販売から企業向けのソリューションビジネスに軸足を移し、利益を伸ばしてきた。現在は、リクルート、兼松、シャープ向けのビジネス比率が大きいが、今後は中小企業のITアウトソーシングを伸ばしたいとしている。

 東京都中央区の東京証券会館で開かれた上場会見で、尾崎嵩社長は「上場でIBMと兼松の持ち株比率は、それぞれ42.7%ずつから25.1%ずつに低下した。今後も大株主として、友好な関係を保ちたい」と話した。配当については「純利益の3割程度を保ちたい」とした。

 同社の04年12月期の単体決算で、売上高は153億3000万円、経常利益は5億9700万円、純利益は1億9300万円だった。05年12月期の業績予想では、売上高は前年比8.2%減の140億8000万円、経常利益は13.0%増の6億7500万円、純利益は60.1%増の3億900万円を、それぞれ見込んでいる。【了】

企業がプロ教員を養成開始へ

栄光が「日本教育大学院大学」の概要を発表

14日、「日本教育大学院大学」の概要を説明する栄光の北山雅史社長「栄光ゼミナール」など学習塾を運営する栄光<9789>は14日、東京都中央区の銀座小柳ビルで記者発表会を開き、今月5日に文部科学省から認可された「日本教育大学院大学」の概要を説明した。

 同大学は06年4月開校予定。教科指導と生徒指導の両方に通じた“プロフェッショナル教員”養成のための専門職大学院で、中学・高校の教員一種免許を持つ社会人経験者を募集する。定員は1学年120人だが「定員割れでも構わない」(同大学)としており、一定のレベルに足りない生徒は入学させない方針。

授業は実践的な指導力養成のための体験学習が中心で、教科指導のほか、リーダーシップや保護者とのコミュニケーションなども学べる。大学院修了者は「学校教育修士」と「専修免許」を取得し、教員採用後5年程度でミドルリーダー(主任レベル)になることを目標とするという。

 栄光は私立の中高に年2000人ほど教師を紹介、派遣する関連会社を持ち、大学院生の教育実習や体験授業ができる環境が整っているという。また、このネットワークを有効利用することで、同大学院修了者のほぼ全員が、私立の中高に就職できると見込んでいる。

 学長に就任予定の藤永保お茶の水女子大学名誉教授は「これから続々誕生する教職専門大学院のモデル校として発展させたい。初めての企業立大学院であり、企業としての機動力を生かして、既存の大学に新風を吹き起こす存在になれれば」と豊富を語った。

 栄光の北山雅史社長は「教師のほとんどは、大学卒業後まもなく“先生”と呼ばれる。社会に羽ばたく人材を育てるのに十分な資質を持っていない教師も多く、“プロフェッショナル教員”が求められている」と話した。事業の採算性については「利益は二の次。特に初年度は、5000万円から1億円の赤字になるだろう。教育という仕事に関わっているので、その層を高め、広めていくのが重要。数字的にマイナスかもしれないが、栄光のイメージなどにはプラスになる」と述べた。【了】

2005年12月13日

「日本は外交の原則を持て」

13日、シンポジウム「『日中摩擦』とメディア」で講演する元外務審議官の田中均氏(撮影:吉川忠行)元外務審議官の田中均氏が講演

中国の反日世論の台頭を、マスメディア報道やインターネットによる「世論」形成から読み解くシンポジウム「『日中摩擦』とメディア」が13日、東京都港区の慶応大学三田キャンパスで開かれ、ゲストとして出席した元外務審議官の田中均氏が基調講演で「日本は外交の根本となる原則を持つべき」と話した。

 ゲストとして出席した元外務審議官の田中均氏は、基調講演で「日本の外交において、戦後50年は国際世論を重視し、国際貢献を原則としていた。この10年は自己主張を前面に出すようになったが、外交に原則がない。原則がなければ、世論に流される危険性がある。世論は、国益に関わるすべての情報を持っているわけではない一般の人が形成するものなので、どうしても感情的になる」と話し、日本の指導者である小泉首相が主張を述べるだけでなく、根本となる原則を持つべきだと訴えた。

 日中関係については「中国は貿易がGDPの7割を占めており、国際社会との依存なくして安定は図れないのは明らか。中国自身も日本との関係を正常にしておかなければという意識はあるはず」と述べた。また、田中氏は「地域が共通の目的を持てる、東アジア共同体のような未来に向かうビジョンを具体的な政策として語り、国際秩序形成に参画することを大原則とすれば、日中摩擦は解消し、地域の国々から日本が立派な国だと思われる要素になる」と語った。

 同シンポジウムを主催した慶応大学グローバルセキュリティー研究所と朝日新聞は、日中関係の根本にある認識ギャップとメディアの影響力について、今年春から共同研究を行い、「メディア・ナショナリズム」という視点から分析を試みている。【了】

2005年12月12日

無線LAN普及へ LDがMBAへ参加

分科会設置で公開ワークショップを開催

12日、都道府県会館で開かれたモバイルブロードバンド協会の公開ワークショップモバイルブロードバンド協会(MBA、事務局・東京都品川区、後藤滋樹理事)は12日、無線LANローミングなどのインターオペラビリティ(相互運用性)についての仕様策定、公開を行う「相互接続分科会」の設置を記念した公開ワークショップを東京都千代田区の都道府県会館で開いた。公衆無線LANサービスの普及促進を目的として、同協会と先月17日に提携を発表したライブドア<4753>が、今月1日にサービスを開始した屋外公衆無線LANサービスの概要と、今後の展開についてプレゼンテーションした。

 ライブドアの照井知基執行役員上級副社長は「(livedoor Wirelessは)毎日100人ぐらいずつ会員が増えている。モバイルブロードバンド協会の分科会に参加し、できるだけ多くの方々とおつきあいをしながら標準化作業をしたい」と話した。

 livedoorワイヤレスは、2006年夏までに東京23区内に6200カ所、同年末までに1都8県6万カ所、07年末までに全国主要都市へサービスを拡大したいとしている。京セラコミュニケーションシステムのPHS通信カードによるデータ通信サービス「KWINS(クウィンズ)」との提携が決まっているほか、海外のビジネストラベラーを対象とする国際ローミングサービスを展開している「iPass(アイパス)」などとの提携も検討している。【了】

2005年12月 9日

「私はアルカイダじゃない!」

日本で生活するマイノリティの体験談

8日、外国人人権法連絡会の結成記念集会で「警察とメディア関係者は、記事を読み、テレビを見た一般の人に謝ってほしい」と話すバングラデシュ出身のイスラム・ヒムさん8日、弁護士やNGO(非政府組織)関係者らが作った、外国人らの人権を保障する法律の制定を目指す「外国人人権法連絡会」の結成記念集会で、日本に暮らす外国人ら4人が自らの体験などを話した。

“共生”にかかるコストと労力

 コリアNGOセンターの郭辰雄さんは大阪生まれの在日コリアン3世。戦後60年が経ったが、韓国、朝鮮の民族学校が各種学校に分類されていたり、入居差別を受けたり、在日コリアンに対していまだに差別的な処遇が残されていると話した。1990年以降に来日した“ニューカマー”も、同じ生活上の問題に直面していると指摘した。

 昨今の韓流ブームでコリアに対する関心の高まりに期待感を示す一方、ブームに一抹の寂しさを感じるという。郭さんは「あなたが会ったコリアンは、ペ・ヨンジュンが最初じゃないでしょう。何十年も前からすぐ隣にいたはず」と語った。

 “共生”の意味について、郭さんは「お互いが違うという前提があって初めて成り立つ言葉。“仲良く”という美しいことだけではなく、コストと労力がかかる。それでも一緒にいようと思えるかどうか。問題があったとき、力のある者が、ない者を押さえ込むのが今の日本だ」と話した。

誤認逮捕の悪影響は続く

 バングラデシュ出身のイスラム・ヒムさんは、国際電話のプリペイドカードを販売するリョウ・インターナショナルの社長。バングラデシュとマレーシアでも、会社を経営していた。2004年5-6月に、「登記簿謄本の偽造」と「就労ビザを持たない労働者の雇用」で2度、逮捕された。合わせて43日間警察に拘留されているうちに、7億円の損害を受け、バングラデシュとマレーシアの会社は倒産したという。

 拘留中、「アルカイダと関係があるか」と何度も聞かれ、1度はショックで息ができなくなり、救急車で運ばれたとヒムさんは話した。新聞やテレビなどで「ヒムは地下銀行をやっている」とCNNなど世界のメディアに報じられたため、出身国にも帰れない状態が続いているほか、いくつもの国でビザ発給拒否などの処遇を受けているという。「私はアルカイダじゃない!」とヒムさんは訴えた。誤認逮捕の悪影響は今も続いている。

 現在、警察やメディア関係者は、ヒムさんにとても優しく接してくるという。食事をおごってくれるし、プライベートでは謝ってくれるという。しかし、ヒムさんは「私にではなく、記事を読み、テレビを見た一般の人に謝ってほしい。私の罪は何ですか。自分たちが間違っていたことを、きちんと伝えるべきだ」と話した。

子どもの認知と国籍取得は別

 フィリピン人のタピル・ロサーナさんは、フィリピン人の互助組織「カフィン」で、同じ地域に住む日本人との交流や、在日フィリピン人の自己啓発などをしている。日本人との間にできた2人の子どもがいるが、日本人の父親が認知しながらも、子どもに日本国籍を与えないのは「すべて国民は、法の下に平等である」という憲法14条に反すると主張し、現在係争中だ。

 ロサーナさんは「在日フィリピン人は住居、教育、健康保険などさまざまな問題を抱えている。日本人男性と結婚し、ドメスティックバイオレンス(家庭内暴力)を受けている女性が、夫の支援を得られないために、ビザの延長ができず、オーバーステイになる例もある」と話した。

難民支援なしで国連安保理常任理事国入りは無理

 内戦がひどくなった祖国を離れ、1997年に来日した男性(本人の希望により、出身地と名前は伏せています)は、難民認定まで4年も不安定な立場にいた。これまで生活や教育の支援を政府から受けたことは一度もなく、04年に日本に帰化した後も、不安感を持ったままという。

 男性は、数人の難民認定のために、数億円もコストをかけている政府のやり方に、疑問を呈した。この費用は、難民のために使われているわけではない。難民は、日本国籍を取得した後、生活をゼロから作らねばならない。「数億円ではなく、数百万円だけで難民を助けることができることを、一般の人は知らない」と男性は嘆いた。

 男性は「日本政府は難民を馬鹿にしている。平和のために不可欠な、難民の教育やサポートもしないで、国連の安全保障理事国の常任理事国になろうというのは無理がある。外国人を排除して、日本だけが安全ならよいという考えは間違っている」と語った。【了】

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弁護士らが人権の連絡会結成

弁護士らが人権の連絡会結成

外国人や民族的マイノリティの人権を保障する法制度を

8日、日本教育会館で開かれた「外国人人権法連絡会」結成記念集会外国人らの人権を保障する法律の制定を目指す「外国人人権法連絡会」が8日結成され、東京都千代田区の日本教育会館で結成記念集会が開かれた。

 同連絡会は、弁護士やNGO(非政府組織)関係者らのネットワーク。多民族・多文化共生社会の実現のため、「外国人・民族的マイノリティ人権基本法」と「人種差別撤廃法」を制定し、人権を侵害された人を法的に救済するため、政府から独立した「国内人権機関」の設立を目指す。共同代表には、龍谷大学の田中宏教授、丹羽雅雄弁護士、移住労働者と連帯する全国ネットワークの渡辺英俊共同代表が就任した。

 同連絡会の具体的な活動は、◆関係NGOと弁護士、市民らのネットワークを構築◆年1回『外国人・民族的少数者に関する人権白書』を発行◆外国人らのインタビューをまとめたビデオの作成◆地域レベル、国際レベルでのシンポジウムの開催◆国や自治体への、市民法案、市民条例案の提出―など。

 外登法と取り組む全国キリスト教連絡協議会の佐藤信行さんは、連絡会結成の基調報告で「戦後日本の外国人法制度は、外国人を徹底的に“管理”する目的で運用されてきた。法制度には明文化されていない“当然の法理”や、一般では知りようのない“行政マニュアル”などにより、恣意的に運用され、圧倒的多数の“無関心”の下に作られ、維持されてきた」と現状を分析。連絡会の結成で、それぞれが活動を続け、それをネットワーク化することの意義を訴えた。

 反差別国際運動日本委員会の武者小路公秀理事長は「多文化共生と言うとき、“日本人”マジョリティーの利益になる限りで“外国人”を受け入れ、搾取する不平等な共生を正当化する側面が強い。森元首相が、ITの専門家をインドから受け入れようという一方で、日本は“神の国”と言うのがそのいい例だ。共生は違いを認めることから始まる。」と話した。

 現在、国内には、外国人が200万人以上、外国にルーツを持つ日本国籍の民族的マイノリティが50万人以上住んでいるという。【了】

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「私はアルカイダじゃない!」

2005年12月 8日

1800億円の金鉱山を完全買収

ジパング、国内企業初

8日、ホテルオークラ東京で金鉱山の完全買収を発表する松藤民輔ジパング社長金鉱山専門の鉱山会社ジパング(本社・東京都品川区、松藤民輔社長)が8日、東京都港区のホテルオークラ東京で記者発表会を開き、国内企業として初めて、米ネバダ州の金鉱山2つを完全買収したと発表した。2鉱山あわせて年間2.2万トンの金を生産でき、住友金属鉱山<5713>に次ぐ、国内第2位の金量を採掘する鉱山会社になるという。

 ネバダ州北東部にあるフロリダキャニオン鉱山とスダンダード鉱山のほか、金鉱脈の探査を行うアポロゴールドエクスプロレーション(現・ジパングエクスプロレーション)を、アポロゴールド社から、計1400万米ドル(約16億円)で、それぞれ100%買収した。2鉱山には、合計で90トンを超える埋蔵金量が確認されており、6日現在の金価格で約1800億円に上るという。

 同社はこれまで、ロシアや南アフリカなど世界各地で、金鉱山を30-40%の部分買収してきた。松藤民輔社長は「当社は金の取り引きでは、世界に知られた存在。アジアや中近東では、米ドルなどのハードカレンシーより、金を信用し、財産を金で蓄積する傾向もある。株式の上場も重要なビジネスモデルと考えている。“山師的”とまでいわれる、金山業の認知度向上に寄与したい」と話した。【了】

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ジパング

シリーズ・トップに聞く 第14回 ネットプライス 佐藤輝英社長(後編)

「成長こそ、究極の社会貢献」

05年9月期連結決算で初めて売上高が100億円を超えた、インターネット通販のネットプライス<3328>は、来期も50%近い成長を見込んでいる。共同購入型のネットショッピングで小売のあり方を変えていきたいという佐藤輝英社長に、創業の経緯や社会貢献に対する考え方などを聞いた。

前編はこちら

―― 前期(05年9月期)の業績は?

 売上高が106億円。創業以来初めて100億円を超えた。ウェブ経由で50億円、モバイル経由で50億円と、バランスよく販売している。

―― 今期(06年9月期)の業績予想と今後の方針は?

 今期は売上高150億円を予定している。ウェブとモバイルが半々。モノの販売がビジネスの最終形なので、商品の調達の幅や客層の拡大、売り場(店舗)の拡大を軸として、ビジネスモデルの基盤ができてきたので、これからは拡大する時期にある。

 中長期的には、小売をネットを使って変えていきたい。ネットのバリューを小売に付加し、今まで消費者になかったもの、なかった価値、なかった買い方を提供する。

 ギャザリングという売り方を「業態」にしたい。「業態」というのは、百貨店、スーパー、コンビニ、100円ショップ、専門店、カタログ通販など。業態を作った会社は、業態の中でのルールを作れるし、ルールメーカーには先行者メリットもある。当社はネット小売、もっと突き詰めれば、ギャザリングを1つの「業態」にまで仕上げたいと思っている。

 売上高100億円では業態と呼べる規模ではない。当社の中期の目標は、売上高1000億円。向こう5-10年ぐらいの期間で達成し、当社のビジネスモデルを基に、ギャザリングを小売の1つの「業態」にしたい。

――どのような形での社会貢献を考えていますか?

 企業が成長すること自体が一番の社会貢献。雇用拡大など、企業が新しいバリューを提供し続けることで、その周辺のビジネスも拡張する。今まで商品を作っていなかった企業が商品を作ることになるかもしれない。そういう意味で、企業成長自体が、社会にいい影響をもたらすと思う。

 成長するのは、変化に対応しているから。変化に対応できない企業は衰退する。成長こそ、究極の社会貢献であり、企業の経営者としては企業を成長させることがミッションだと考えている。【了】

【会社概要】

商号株式会社ネットプライス

創業

1999年11月
上場2004年6月(東証マザーズ上場)
証券コード 3328
資本金11億1243万円
売上高106億5500万円(05年9月期連結)
代表取締役社長佐藤輝英(さとう・てるひで)
従業員数234人(05年9月末連結)
本社東京都渋谷区恵比寿1-19-19
恵比寿ビジネスタワー17F
電話番号03-5739-3360(代表)
URL http://www.netprice.co.jp/

インタビュー内容を動画でご覧いただけます。

シリーズ・トップに聞く 第14回 ネットプライス 佐藤輝英社長(前編)

「スピード感こそが、今の消費の傾向」

05年9月期連結決算で初めて売上高が100億円を超えた、インターネット通販のネットプライス<3328>は、来期も50%近い成長を見込んでいる。共同購入型のネットショッピングで小売のあり方を変えていきたいという佐藤輝英社長に、創業の経緯や社会貢献に対する考え方などを聞いた。

―― 会社の概要は?

 モバイルを含むインターネット上でのコマースサービス、わかりやすく言えば物販を行う会社。ネットのユーザーをひとつの場所に集約するギャザリングというサービスを軸としたEコマースのサービスを展開している。オークションは人が集まると値段が上がるが、ギャザリングというモデルは人が集まると安くなるという共同購入型のネットショッピング。

―― 創業の経緯と沿革は?

 大学時代、インターネットでビジネスをしたいと思った。1年のときにネットに出合い、当初はホームページ作成などをアルバイトとしてやった。そろそろネットが商売になるということで、アメリカのビジネスモデルを調べる中、Eコマースが市場として大きいだろうと感じた。大学4年の時からソフトバンク<9984>に出入りして、米国のネットビジネスを日本に持ち込む仕事をしていたとき、自分で事業を作りたいと思ったのが、この事業を始めた経緯。

 広告があり、コンテンツがあり、Eコマースというのはネットの稼ぎ方として最後にくる波ですが、私は対消費者向けの仕掛け、商売という言葉で語られるモノのやりとりをしたくて、Eコマースを自分の分野にしようと決めた。対消費者で、ネットならではの小売サービスを提供しようと考えて事業を作ってきた。

 設立当時は、事業モデルも、信用も、人もなく、小売もやったことがなかったので、いろいろな関門があった。基本的に重視してきたのは、顧客に何ができるか、顧客から何を求められているかを、常に感じ取りながら、売り場を作り、商品をそろえ、商品価格を決めること。それができれば、スピードの差はあるにしても、着実に積み上げられるという実感がある。

 また、幸いモバイルインターネットの波が1999年-2000年に訪れ、それまでネットに触れたことさえなかった層までが、モバイルを通じてインターネットに入るようになった。当社はモバイルとウェブ両方のビジネスをしているが、モバイルでも非常に多くものが売れている。ネット環境、モバイル普及の伸びやブロードバンドの波に乗れたことで、非常に恵まれた環境でビジネスを立ち上げることができた。

―― 特長と強みは?

 1つはギャザリングという当社のみが展開するモデル。小売という観点で、ユーザーを集めることでメーカーや問屋から安く商品を仕入れ、お客様に安く売ることを本業として展開している。このモデルはネットがないとそんなに急ピッチにできない。

 もう1つは、ユーザーが集まる参加型のモデルなので、「こんなものが欲しい」「あんなものをギャザーしてほしい」というお客様の声をメーカーに伝えることができる。お客様の要望を反映した商品を作ってもらったり、仕様を変えてもらったり、顧客の声を非常に反映しやすいビジネスモデルになっている。

 基本的に毎週、商品を入れ替えている。つまり、年間52回、商品が入れ替わる。それだけ在庫が回転する小売業は日本に存在しない。このスピード感こそが、今の消費の傾向であり、ネットだからこそできることでもあるため、メーカー、問屋が当社のビジネスモデルに注目しているのだと思う。(つづく)

後編はこちら

【会社概要】

商号株式会社ネットプライス

創業

1999年11月
上場2004年6月(東証マザーズ上場)
証券コード 3328
資本金11億1243万円
売上高106億5500万円(05年9月期連結)
代表取締役社長佐藤輝英(さとう・てるひで)
従業員数234人(05年9月末連結)
本社東京都渋谷区恵比寿1-19-19
恵比寿ビジネスタワー17F
電話番号03-5739-3360(代表)
URL http://www.netprice.co.jp/

インタビュー内容を動画でご覧いただけます。

2005年12月 7日

日韓「靖国を離れられない」

7日、日本外国特派員協会で「靖国問題を離れて日韓関係を語るのは誤った試み」と話す羅鍾一韓国駐日大使(撮影:吉川忠行)羅鍾一韓国駐日大使が講演

羅鍾一(ラ・ジョンイル)韓国駐日大使が7日、東京都千代田区の日本外国特派員協会で講演し「日本の民間レベルでは、韓国に対して理解ある友好的な態度がかつてないほど醸成されているのに、責任ある地位にある政治家が不幸な歴史を忘れようとしたり、古傷を引っかくことがある」と話した。

 小泉純一郎首相が靖国神社だけでなく、日韓関係には「さまざまな問題がある」と言ったことについて「そうは思わない。靖国問題を離れて両国関係を語るのは誤った試み。互いの感情が異なることを理解すべきだ。韓国政府はそういう努力をしている」と述べた。

 また、日本の北朝鮮拉致問題解決にあまり協調的でない理由について問われ、羅大使は「同じ問題を抱えており、日本の気持ちは世界のどこの国よりもよくわかる」と述べた。その上で、「優先順位の問題がある。ガンジーの言葉にも“貧困は最大の暴力である”とあり、韓国は、これまで人道的な立場から飢餓や貧困に苦しむ北朝鮮の民を支援してきた。また、北朝鮮からの難民を喜んで受け入れる国がない以上、北朝鮮と柔軟に対話も必要だし、南北に分断された家族再会の調整もしている」と説明した。【了】

2005年12月 6日

パレスチナの解決は日本頼み

6日、日本外国特派員協会での講演で、小泉首相の中東歴訪に期待感を示すパレスチナ自治区のワリード・アリ・シアム駐日代表(撮影:吉川忠行)パレスチナ自治区のワリード・アリ・シアム駐日代表が講演

中東・パレスチナ自治区のワリード・アリ・シアム駐日代表が6日、東京都千代田区の日本外国特派員協会で講演し「パレスチナは国連に投票権を持たないが、日本の国連安全保障理事会入りを支持する。中国やアフリカなど世界各地を支援している日本にとって、中東に平和をもたらすことが(安保理入りの)大きなチャンスになる」と話した。

 軍事力で平和や民主主義を押し付けるのは、古いやり方であり、経済発展こそがこれらを達成する唯一の方法だと力説した。シアム代表は「パレスチナとイスラエルは、中立的な立場で両国を交渉のテーブルにつかせることができるのは日本だと同意している。他のロードマップなどいらない。日本に力を借りて、2006年末までにパレスチナ国家が樹立したい」と語った。

 また、シアム代表は「多くの国から支援を受けているが、日本からは毎年確実な額の援助があり、経済発展に役立っている」と感謝の意を示し、「来年始めに中東諸国を歴訪する小泉純一郎首相がパレスチナを訪れることは意義深い。日本企業がパレスチナに進出する第1歩になるだろうし、パレスチナのインフラ整備なども進む。ぜひガザも訪れてほしい」と述べた。

 パレスチナ自治区を分断する形でイスラエルが建設している分離壁について「04年7月に国際司法裁判所が占領地での分離壁建設は違法との勧告的意見を出している。イスラエルは国際人道法と国際人権法を侵害している」と語った。【了】

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「安保理入りには資金提供を」(12/5)

2005年12月 5日

「安保理入りには資金提供を」

5日、日本外国特派員協会で講演するエリ・コーエン駐日イスラエル大使(撮影:吉川忠行)イスラエルのエリ・コーエン駐日大使が講演

イスラエルのエリ・コーエン駐日大使が5日、東京都千代田区の日本外国特派員協会で講演し「日本が国連安全保障理事会に加入したいのであれば、より強い政治的影響力を持つより、経済的な力を発揮しようというのは理にかなっている。日本の資金提供が、イスラエル周辺地域の状況を変え、安定をもたらす」と語った。

 パレスチナ自治区を分断する形でイスラエルが建設している分離壁については「全長670kmのうち、640kmがフェンスで、残り30kmが壁だ。イスラエルでは年に5000回ものテロがあり、すべての人々を守るのは不可能だから、テロを止めるためでなく、チェックポイントなどで、テロを見えるようにするのが目的。テロリストに脅かされているイスラエル人を守る」と説明した。

 米国のイラク政策についての質問に、「他のすべての国が見ており、撤退すれば世界で影響力を失うので、米国はイラクから手をひくことはできない。イラクのためというより世界のために、民主主義政権を作るプロセスを始めたからには終わらせるべき。今後も犠牲を伴うし、今誰も結果がわからなくても、長期的にはよい結果になるだろう」と語った。

 あす6日は、パレスチナ自治区のワリード・シアム駐日代表が同協会で講演する。【了】

男は黙ってヨーガ! ビジネスマンはヨーガで、心身ともにリフレッシュ

ヨーガが熱い。日本では今のところヨーガ人口のほとんどが女性だが、男性の比率も徐々に高まっているという。ビジネスマンが仕事の息抜きにするエクササイズとしても注目され始めているヨーガを、実際に体験してみることにした。

気持ちよいと思うところで止める

ヨーガを実体験するために僕が訪れたのは東京都渋谷区のインテグラルビューティー代官山スタジオ。ヨーガ・インストラクターの佐々木彩子先生に、これからヨーガを始める人にお勧めのポーズを3つ教えてもらった。

まずは、「パリヴリッタ・スカ・アーサナ」(安楽坐でのねじりのポーズ)。あぐらの姿勢からウエスト周辺をねじる。消化不良・便秘・ウエストの引き締めに効果があるそうだ。なんとか先生の真似をしようと勢いをつけて体をひねると、佐々木先生に「力を入れず、イメージの力を使ってねじってみてください。気持ち良いと思うところで止めてくださいね」と注意された。「無理をしないこと」がヨーガの鉄則その1。

次に、「トリコーナ・アーサナ」(三角のポーズ)。脚の裏側や筋肉がよく伸びるポーズで、脚の筋肉が強化されるという。力を抜きながら先生の真似をしていると、「ちゃんと呼吸していますか」と佐々木先生。ポーズに気をとられ、ついつい呼吸を乱していた。「深い呼吸で、“吸う”と“吐く” を繰り返す」のがヨーガの鉄則その2。基本的に、息を止めないよう注意。

心身のバランスを保つこともヨーガの魅力

3番目は「ガルダ・アーサナ」(ガルダ鳥のポーズ)。これはバランスが難しかった。バランスを戻そうと必死にもがいていると、佐々木先生の「身体のバランスだけではなく、一点に集中して行うことで、心のバランスをも整えていくと言われています」というお言葉。バランスが取れないのは、心の乱れがあるからだろうか。バランスが崩れる前に直そうとするのではなく、バランスを崩さないよう、ゆっくりとポーズを作り、ゆっくりと元の姿勢に戻る。これが心の乱れを整える、ヨーガの鉄則その3。

このスタジオに通う男性で、ヨーガ歴2年の山本聡明さん(37)は「ヨーガを始めて、肩こりがずいぶん軽くなった。月2回ほどヨーガをすると、身体のコンディションがよくなる」と話した。仕事でコンピューターに向かうことが多いという山本さんにとって、ヨーガはいい気分転換になっている。

ヨーガの効果について聞くため、東京都新宿区にあるマリーシアガーデンクリニック総合診療部医長の渡邉美和子さんを訪ねた。渡邉先生によると「ヨーガはインナーマッスル(身体の深部にある筋肉)を強化するのに効果的。男性は筋トレなどで、アウターマッスル(身体の表面に近い筋肉)を鍛える人が多いが、インナーマッスルもあわせてトレーニングしないと、全体のバランスが悪くなり、身体にダメージを与えることもある」。 ヨーガは、心身のバランスを保つのに効果があると言えそうだ。

即効性のヒート・ヨーガにもチャレンジ

さらに、男のヨーガについて聞くと、渡邉先生は「生理的に女性と異なる効果が実証されているわけではない」と話した。しかし、先生は短期集中で効果を求める男性群がヨーガを始める入り口としてヒート・ヨーガという、高温・高湿度の条件で行うヨーガを勧めてくれ、「筋肉を温めるので関節への負担が減り、通常よりも身体が柔らかくなるので、即効性も期待できる。せっかちな男性には最適かもしれませんね。ただし、大量の汗をかくので、水分補給を怠りなく」と教えてくれた。

早速、ヨガスタジオに戻り、ヒート・ヨーガを体験することにした。部屋には3台のストーブ、2台の加湿器と、床暖房があり、室温38℃、湿度65%! そこにいるだけで汗をかく暑さだ。「ヨーガの発祥地インドの温度にも近いな」などと思いながら、インストラクターの三浦明子先生に指導をお願いした。

身体が柔らかくなっているようで、三浦先生に言われるままに身体を伸ばしたり、ねじったりするのが気持ちいい。流れる汗は滝のよう。汗と一緒に身体の老廃物が流されるとのこと。時おり飲む水はいつもよりおいしく感じられ、気分もそう快になった。
男は黙ってヨーガ! 暑いから黙るしかない。でも、気持ちいい~!!【了】

今回の記者 今回の記者 佐谷 恭(SATANI, Kyo)
ライブドア・ニュースセンター記者。
インド好きが高じて、ヨーガ取材へ。

2005年12月 2日

横浜・多村 地元小学校を訪問

「学校・施設訪問は野球選手として、義務」

2日、神奈川県厚木市立戸室小学校の開校30周年記念行事の一環として行われたミニミニ野球教室で、横浜ベイスターズの多村選手に励まされ、今までできなかった腹筋を初めて成功させた女子児童。プロ野球・横浜ベイスターズの多村仁選手が2日、神奈川県厚木市立戸室小学校の開校30周年記念行事に招かれ、「夢に向かって」と題したトークショー形式の講演とミニミニ野球教室を行った。全校児童570人が「かっとばせぇ、たーむーら! 仁の闘志 バットに込めて セ界に突き刺せ必殺の弾丸」と、テーマソングで多村選手を迎えた。

 講演で、児童から「小さいころ何をして遊びましたか」と聞かれ、同選手は「釣りに行ったり、ハイキングに行ったり、家にこもるよりも外で遊ぶのが好きだった。みんなもゲームばかりでなく、外で遊ぼう」と呼びかけた。また、スポーツが上達する方法について「とにかく好きになること」、ケガから早く回復する方法について「直すぞという意思」が大切だと話し、児童らに“気持ち”の大切さを教えた。

 ミニミニ野球教室では、ボールの投げ方や、ホームランの打ち方などを児童に聞かれ、コツを丁寧に教えていた。「腹筋運動はどうすればできますか」と質問した女子児童は、多村選手に励まされ、他の児童の前で初めて腹筋を成功させ、拍手をもらっていた。

 多村選手は児童らに「目標がその日その日を支配する」という横浜高校野球部の恩師の言葉をメッセージとして送り、「夢をかなえるために、目標をその下に置き、かなえられるようにするのが大事。今日は地元厚木の戸室小のみんなと会って、僕もパワーをもらいました」と語った。

 多村選手は行事終了後、記者団の質問に答え「プロ野球選手として、野球をしているだけではダメ。小学校や福祉施設を訪問するのは当たり前だし、義務であるとも思う。米メジャーリーガーの、そういういいところを学びたい。力になりたい」と話した。【了】

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2005年12月 1日

[書評]鬼丸昌也・小川真吾著『ぼくは13歳 職業、兵士。』

あなたが戦争のある村で生まれたら

「目はうつろで、顔の表情はまるでロウ人形のように硬直している」。

 NGO(非政府組織)で元子ども兵士を支援する2人の著者は、調査活動で初めてウガンダを訪れたとき、恐怖を感じたままの表情をしている元子ども兵士が、あまりにたくさんいる現実に驚いた。

ウガンダでは、誘拐した子どもを兵士にするために、母親殺しを命じたり、腕を切り落とさせたりするなど、残虐行為を強制することが日常化しているという。残虐行為を地元でさせることで、子どもは逃げ場をなくす。残虐な行為をさせ、子どもの頭が真っ白になったところで洗脳し、何も恐れない兵士を作る。

 子どもは中世から戦争に参加している。武器の手入れや身の回りの世話など、戦闘以外を任されてきた歴史がある。しかし、その役目は変わった。

自動小銃、携帯対空砲、地雷など、軽くて、小さくて、操作が簡単な小型武器が大量に出回るようになった現代、子どもも戦闘要員として捉えられるようになった。兵士を“調達”するために、紛争地で子どもの誘拐が頻繁に起こっている。地雷原を突き進み、残虐行為をするのは、子どもの“仕事”だ。大人にはできない“仕事”を円滑に進ませるため、麻薬漬けにされる例も多い。

 子ども兵士を支援する著者らは、根本的な原因である小型武器廃絶を訴えている。大国が小型武器のほとんどを生産し、利益を得ている一方で、貧困対策以上のお金を費やして、武器を購入している途上国がある。

 小型武器の犠牲者は、年間50万人。驚くべきことに、そのうち20万人は、先進国を含む、紛争地以外での犠牲者だ。子ども兵を作り出している小型武器は、紛争地以外にも犠牲者を増やし続けている。著者は「犠牲者の数からいえば、小型武器は事実上の大量破壊兵器」という、国連のアナン事務総長の発言も引用している。小型武器は、うつろな目をした子どもと、先進国にいる我々に、共通の問題を投げかけている。

 著者は、武器をなくすなど「夢のまた夢」と言う専門家の存在を認めつつ、同じく夢と言われていた対人地雷が禁止された過程を例に、一歩でも進むことの重要性と、伝えることの必要性を訴えている。(合同出版、2005年11月、1365円)【了】

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海賊版流通を防ぐ協議会設立

知財権利者団体とオークション事業者の共同機関

1日、「インターネット知的財産権侵害品流通防止協議会」の概要について説明するコンピュータソフトウェア著作権協会の葛山博志戦略法務室長(右)とヤフーの別所直哉法務部長インターネットオークションで海賊版などの取り引きを防止する民間機関「インターネット知的財産権侵害品流通防止協議会」が1日に設立され、幹事団体であるコンピュータソフトウェア著作権協会とヤフー<4689>が、東京都港区の日本レコード協会で記者説明会を開いた。

 著作権、商標権、意匠権など知的財産の権利者団体とオークション事業者が共同し、音楽やアニメ、コンピューターなどのソフトウェアの海賊版や、ブランド品や家電製品の模倣品が、オークション上で取り引きされるのを防ぐのが狙い。知的財産の違法流通量を減らすことで、権利者と消費者を守るとともに、オークションの発展と健全利用を促す。権利団体とオークション事業者が、分野ごとに連携した例は今までもあるが、さまざまな分野で横断的に連携するのは初めてという。

 同協議会は、当面の課題として◆オークションを悪用した出品者情報の開示制度◆海賊版や模倣品の出品停止活動の強化◆知的財産侵害を防ぐための共同啓発活動?について検討し、2006年3月末までにこの3点について意見集約を目指す。

 具体的内容については、これから協議したいとしている。コンピュータソフトウェア著作権協会の葛山博志戦略法務室長は「3点はあくまで当面の活動。さまざまな問題について情報交換できれば」と話し、ヤフーの別所直哉法務部長は「それぞれが知恵を出し合い、今より1歩でも2歩でも進み、ネットオークションが健全に発展するようにしたい」と抱負を語った。【了】

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