2005年12月 8日

シリーズ・トップに聞く 第14回 ネットプライス 佐藤輝英社長(前編)

「スピード感こそが、今の消費の傾向」

05年9月期連結決算で初めて売上高が100億円を超えた、インターネット通販のネットプライス<3328>は、来期も50%近い成長を見込んでいる。共同購入型のネットショッピングで小売のあり方を変えていきたいという佐藤輝英社長に、創業の経緯や社会貢献に対する考え方などを聞いた。

―― 会社の概要は?

 モバイルを含むインターネット上でのコマースサービス、わかりやすく言えば物販を行う会社。ネットのユーザーをひとつの場所に集約するギャザリングというサービスを軸としたEコマースのサービスを展開している。オークションは人が集まると値段が上がるが、ギャザリングというモデルは人が集まると安くなるという共同購入型のネットショッピング。

―― 創業の経緯と沿革は?

 大学時代、インターネットでビジネスをしたいと思った。1年のときにネットに出合い、当初はホームページ作成などをアルバイトとしてやった。そろそろネットが商売になるということで、アメリカのビジネスモデルを調べる中、Eコマースが市場として大きいだろうと感じた。大学4年の時からソフトバンク<9984>に出入りして、米国のネットビジネスを日本に持ち込む仕事をしていたとき、自分で事業を作りたいと思ったのが、この事業を始めた経緯。

 広告があり、コンテンツがあり、Eコマースというのはネットの稼ぎ方として最後にくる波ですが、私は対消費者向けの仕掛け、商売という言葉で語られるモノのやりとりをしたくて、Eコマースを自分の分野にしようと決めた。対消費者で、ネットならではの小売サービスを提供しようと考えて事業を作ってきた。

 設立当時は、事業モデルも、信用も、人もなく、小売もやったことがなかったので、いろいろな関門があった。基本的に重視してきたのは、顧客に何ができるか、顧客から何を求められているかを、常に感じ取りながら、売り場を作り、商品をそろえ、商品価格を決めること。それができれば、スピードの差はあるにしても、着実に積み上げられるという実感がある。

 また、幸いモバイルインターネットの波が1999年-2000年に訪れ、それまでネットに触れたことさえなかった層までが、モバイルを通じてインターネットに入るようになった。当社はモバイルとウェブ両方のビジネスをしているが、モバイルでも非常に多くものが売れている。ネット環境、モバイル普及の伸びやブロードバンドの波に乗れたことで、非常に恵まれた環境でビジネスを立ち上げることができた。

―― 特長と強みは?

 1つはギャザリングという当社のみが展開するモデル。小売という観点で、ユーザーを集めることでメーカーや問屋から安く商品を仕入れ、お客様に安く売ることを本業として展開している。このモデルはネットがないとそんなに急ピッチにできない。

 もう1つは、ユーザーが集まる参加型のモデルなので、「こんなものが欲しい」「あんなものをギャザーしてほしい」というお客様の声をメーカーに伝えることができる。お客様の要望を反映した商品を作ってもらったり、仕様を変えてもらったり、顧客の声を非常に反映しやすいビジネスモデルになっている。

 基本的に毎週、商品を入れ替えている。つまり、年間52回、商品が入れ替わる。それだけ在庫が回転する小売業は日本に存在しない。このスピード感こそが、今の消費の傾向であり、ネットだからこそできることでもあるため、メーカー、問屋が当社のビジネスモデルに注目しているのだと思う。(つづく)

後編はこちら

【会社概要】

商号株式会社ネットプライス

創業

1999年11月
上場2004年6月(東証マザーズ上場)
証券コード 3328
資本金11億1243万円
売上高106億5500万円(05年9月期連結)
代表取締役社長佐藤輝英(さとう・てるひで)
従業員数234人(05年9月末連結)
本社東京都渋谷区恵比寿1-19-19
恵比寿ビジネスタワー17F
電話番号03-5739-3360(代表)
URL http://www.netprice.co.jp/

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