2005年12月28日

恋愛・仕事を円滑にする処方箋

[書評]須子はるか・松村香織著『コミュニケーション集中治療室』

須子はるか・松村香織 著『コミュニケーション集中治療室』ちょっとした会話の行き違いで、恋愛や仕事がうまくいかない・・・。本書では、その原因が「コミュニケーション疾患」にあると見る。

 人との会話でちょっとしたトラブルを経験したことがあっても、治療が必要とまで考えている人は少ないかもしれない。しかし、「コミュニケーション疾患」は自覚症状のあるものばかりではない。コミュニケーションの問題は、話がうまくなれば解決するわけではない。一方で、話すのが下手でもちょっとした工夫で解決できる。

 話のうまい人が場を盛り上げようとしてかかる「オレオレ症候群」、相手の立場を考えず言いっぱなしで伝わらない「ひとりよがり病」、言い訳ばかり考えてコミュニケーションの可能性の芽を摘んでしまう「ネガティブな思い込みシンドローム」―など、本書は「コミュニケーション疾患」のさまざまな症例と、それぞれに対する処方箋を示してくれる。

 著者の2人が開いた同名のセミナーで、参加者とのやりとりを通じて得たものをまとめたのが本書。「会話のテクニック」や「他人を論破する方法」ではなく、相手との間に「共感をはぐくむ」ために必要な、発想や態度の転換を書いた。

 冒頭にある「コミュニケーション健康診断」チャートで、“病気”の進行度合いをチェックできる。自覚症状のある人もない人も、本書で一度、診断してみてはいかがだろうか。(東洋経済新報社、2005年12月、1470円)【了】

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