「幼年期の飢餓は精神の発達を妨げる」と報告
国連世界食糧計画(WFP)は13日、飢餓とその対策に焦点を当てた『世界飢餓叢書』(英語版)の創刊号を、米国スタンフォード大学出版と共同で発行した。今後も年1回のペースで発行する予定。
創刊号は「飢餓と学習能力」がテーマで、WFPの政策担当官らが集めた豊富なデータをもとに、胎児や乳幼児期の飢餓が精神の育成を妨げ、将来の学習も困難にする証拠を提示している。また、飢餓が個人の成長だけでなく、国家の経済成長の障害となっていることを指摘した上で、飢餓と学習能力の低下の悪循環を断ち切るための対処法を示した。
WFPの玉村美保子・日本事務所代表は、14日にUNハウス(国連大学ビル)で記者向けの報告会を開催し、「飢餓や栄養不良で亡くなる人の数は1日あたり2万5000人で、エイズや結核、マラリアで亡くなる人の合計数よりも多い。悪循環を断ち切るには社会の関心が必要で、市民活動やメディアの影響力は大きい」と話した。
フランス語、スペイン語、アラビア語版も発行予定だが、日本語版の予定はない。途上国や先進国の政策立案者に配布されるほか、スタンフォード大学出版のウェブサイトなどで購入できる。価格は24ドル95セント。【了】