2006年8月31日

年末商戦、液晶TVは大型で勝負

ソニーとシャープ、そろって年末商戦向け新製品を発表

ソニー<6758>とシャープ<6753>は8月末に、年末商戦向けの液晶テレビをそろって発表した。シェア拡大を狙う両社はともに、大型の拡販戦略を前面に打ち出している点が目を引く。

 ソニーは30日、同社として初めて50型を超える機種を含む、32型から52型の液晶テレビ9機種を発表した。同社が薄型テレビのブランドを「WEGA」(ベガ)から「BRAVIA」(ブラビア)に切り替えてから約1年、ブランドの認知度が向上し、不振だったテレビ事業に復活の兆しが見えてきた。この状況を井原勝美副社長は“「ブラビア」ブランドの第2幕”と表現し、液晶テレビの大型化で、黒字への転換に向けて弾みをつけたいとしている。

 シャープも31日に、8月に稼動を開始した亀山第2工場(三重県亀山市)で生産した液晶パネル搭載の、42型から52型の液晶テレビ6機種を発表した。同社は今月2日に、テレビとレコーダー、音響システムが専用リモコン1つで操作できる新機能「AQUOS(アクオス)ファミリンク」の発表と同時に、それに対応した中型の液晶テレビ6機種を発表したばかり。片山幹雄専務は「12サイズ39機種がそろい、大型だけでなく、キッチンや寝室、子ども部屋用の“2台目”としても選んでもらえる」とラインナップの充実を強調する。さらに、海外市場では「アクオス」の大型テレビでのブランドイメージを確立したいとも話している。

 ひと口に大型化と言っても、その戦略は微妙に異なる。ソニーが米国で人気のリアプロジェクションテレビを、大型人気の波に乗じてもう一度日本市場への投入を試みる一方で、“液晶の”シャープは、米国のリアプロの牙城を崩したいと意気込む。

 また、ブランドが確立したと自信を持つソニーは、需要増を外部の調達先を確保することでまかなうとしている。同社は液晶テレビの価格が全体的に下落しているにもかかわらず、ブランド力が奏功して歯止めがかかっていると自信を隠さない。一方、大型画面を効率よく製造できる「第8代マザーガラス」の世界初の工場の稼動を開始したシャープは、「同業他社で第8代の工場を来年の秋に稼動させようというところがあるが、当社は少なくとも1年先行している」と、新工場に期待を示し、「工場の差がテレビの差になる」とこちらも強気の構えだ。

 価格については、ソニーがフルHDパネル搭載で「1インチ1万円」を切る市場想定価格を想定しているのに対し、シャープの片山専務は「適正価格に落ち着いていくと思う。安すぎてもダメで、苦労して買うという“夢”を残したい」と、価格の大幅な下落を望まない姿勢を示した。【了】

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30日、「ブラビア」の発表会でブランド力に自信を示すソニーの井原勝美副社長 31日、「アクオス」の発表会で新工場の技術で他社に先駆けていると話すシャープの片山幹雄専務

シャープ、新AQUOSを世界同時発表

“世界に進出”とメッセージ

31日にシャープが発表した52型の液晶テレビ「AQUOS(アクオス)」シャープ<6753>は31日、東京都千代田区のホテルニューオータニ東京で新製品発表会を開き、8月に稼動を開始した亀山第2工場(三重県亀山市)で生産した液晶パネルを搭載した液晶テレビ「AQUOS(アクオス)」の新製品6機種を発表した。52型と46型を10月1日に、42型を11月10日に発売予定。スピーカーの位置によって、それぞれの形式は2タイプずつある。

 すべての機種に、ハイビジョン(HD)信号を間引かずに100%表示する「フルHDパネル」を搭載。同工場の最新技術を駆使しており、従来品と比べて暗室コントラストが67%アップの2000対1に、明室コントラストが20%アップの650対1に向上したため、「光輝く白」「引き締まった黒」の表現力が増し、メリハリのある映像が見られるようになった。また、動画応答速度が従来の6ミリ秒(1000分の6秒)から、4ミリ秒になり、スポーツ番組などでの動きの速いシーンや、ニューステロップなどが見やすくなったという。

 シャープは同製品の発表会を、日本・中国・ドイツ・米国で同日に開催。片山幹雄専務は「世界同時発表」「世界同時発売」を強調し「(世界での知名度が低く)国内にとどまっている会社というイメージを持たれているが、同時発表で“世界に進出していくんだ”というメッセージを発したい」と語り、同社のチャレンジする姿勢を見せた。

 価格はオープンだが、同社の想定価格は52型が約60万円、46型が約50万円、42型が約45万円。【了】

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2006年8月30日

ソニー、テレビ事業復活へ

大型テレビの“更なる大型化”を率いる意気込み

30日、新製品発表会の後、写真撮影に応じるソニーの井原勝美副社長ソニー<6758>の井原勝美副社長は30日、東京都目黒区のウェスティンホテルで開いた新商品発表会で、「ソニーのテレビ事業が復活したとは言わないが、その糸口はつかめた。10月からの下期に、収益が上がる事業になる」と好調さをアピールした。

 ソニーは同日、クリスマス商戦向けの液晶テレビ「ブラビア」の3シリーズ9機種を発表。9月15日から順次発売される。最上位シリーズ「X2500」全3機種にはフルHDパネルを搭載しており、ソニーの液晶テレビで最大の52型が登場する。発表した機種で最小のものでも32型で、大型テレビの“さらなる大型化”をリードしたいという同社の姿勢を明確に示していた。井原副社長は「年末商戦期に、全世界で40型を超える割合を50%にしたい」と意気込みを語った。

 同社はこの日、フルHDパネルのリアプロジェクションテレビ「A2500」シリーズ2機種(50型と60型)と、40型から300型まで投影できるビデオプロジェクターも、あわせて発表。リアプロジェクションテレビは日本であまり人気がないが、大型の普及を背景に「米国で成功しているリアプロを投入し、チャレンジしたい」(井原副社長)としている。

 液晶パネル価格の下落で、低価格ブランドが台頭するのではという記者からの質問に、同副社長は「テレビは一度買えば10年は使うもの。顧客はブランド選びに慎重になるはずで、長い目で見れば抜きん出た技術が求められる」と答え、まもなく発表から1年が経つ「ブラビア」ブランドの浸透にも自信を示した。【了】

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大和ハウス、新工法xevoを発表

省エネと低コストを両立

30日、新ブランド「xevo」を発表する大和ハウス工業の村上建治社長大和ハウス工業<1925>は30日、東京都渋谷区のEBIS303で記者発表会を開き、省エネ・低コストを両立させた住宅の新ブランド「xevo(ジーヴォ)」を発表した。

 ジーヴォは同社が25年ぶりに開発した新工法で、耐力壁の筋交い(柱と柱の間にX字型に渡す補強材)の形と、進化や発展を意味する「evolution」の頭3文字を合わせて名づけた。「住まいは技術で進化する」という思いを込めたという。

 新ブランドには、断熱性能と耐久性に優れた「外張り断熱通気外壁」と、汚れや風化に強い外壁塗装の「XEコート(ジーコート)」を採用。住宅全体に必要な耐力壁の強度を高めることで、同壁を約2割削減することが可能になり、内柱の位置などに自由度が増した。このため、強度を維持したまま窓を従来より大きくしたり、間仕切りの少ない広い空間を設定することができるようになったという。また、販売価格を従来品と同程度に抑えたまま太陽光発電システムを標準採用したため、光熱費を安く抑えることができる。

 また、災害などに対する強度への関心の高まりを受けて、戸建住宅用に開発した制震装置をオプションで設定する。阪神・淡路大震災の約2倍の巨大地震動を18回、震度5強から6弱の大地震動を33回、震度4から震度5弱の中地震動を34回と、計85回の耐震実験を連続で行い、新工法で建築した住宅が繰り返しの地震に強いことを確認した。

 発表会で、同社の村上建治社長は「創業50周年で、売上高1兆5000億円を達成したが、住宅関連ではまだまだ不満。早いうちに業界1位になりたい。社内外に住宅事業に対する熱いメッセージを送りたいと思い、出席した」と語った。住宅業界では、自動車業界などとは異なり、トップ自らが新商品の発表会などに出席することは珍しいとされる。

 販売価格は1坪(3.3平方メートル)あたり、49万円から。【了】

2006年8月29日

ソニー、関連企業集め発表会

ブルーレイディスクの標準化狙い

東芝<6502>とDVD標準規格争いを繰り広げているソニー<6758>は29日、東京都港区のグランドハイアット東京で同社が導入を進める「ブルーレイディスク(BD)」の発表会を行った。BD関連企業17社の担当者が同席した。

 発表会では、国内外の映画コンテンツ企業が秋から年末にかけて発売するソフト75本を紹介。ソニーの西谷清コーポレートエグゼクティブSVPが、「BDは画像と音声の質の向上に加えて、インタラクティブ(双方向的)な拡張機能がある」と説明した。BDでは、本編を見ながらメニュー画面を出し、メイキングシーンなどを表示したり、登場人物の情報を調べたりできるという。

 東芝が推進する「HD DVD」陣営とソニーの「BD」陣営の、2つの“標準規格”が対峙する状況は、1980年代初期の「VHS対ベータ」というビデオでの標準規格争いを思い起こさせる。前回敗れたソニーは新たな争いで、関連企業も巻き込んで勝負をかける。【了】

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Blu-ray Disc Association(英語)
HD DVDプロモーショングループ

災害時の避難先はどこ?

KDDI、auのナビゲーションサービスで 31日から

KDDI<9433>と沖縄セルラー電話<9436>は29日、auのナビゲーションサービス「EZナビウォーク」と「EZ助手席ナビ」で、災害時の広域避難場所などを検索できるサービスを開始すると発表した。経路検索エンジンを手がけるナビタイムジャパンの協力で、31日から。

 同サービスでは、広域避難場所や帰宅支援ステーション、救急指定・災害拠点病院など災害時に必要な場所を地図で確認できるほか、ルート検索も可能。ただし、災害時には被災地域で通信の輻輳(ふくそう)や規制でつながりにくくなる可能性もあるため、同社は震災時の備えとして自宅や勤務先の周辺についてあらかじめ確認することを勧めている。

 対象エリアは、東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県、愛知県、三重県、京都府、大阪府、兵庫県、奈良県の一部。【了】

2006年8月28日

ソフトB、ブランド名統一へ

10月1日から、日本テレコムはソフトバンクテレコムへ

ソフトバンク<9984>は28日、子会社の日本テレコム(東京都港区、倉重英樹社長)の商号を、10月1日に「ソフトバンクテレコム」に変更すると発表した。

 変更の理由について、同社は「商号変更を機に、ソフトバンクグループ各企業との連携をいっそう深めることにより、同社の強みをさらに強化する」としている。

 ソフトバンクは英ボーダフォン・グループと携帯電話事業の合弁会社を設立すると発表した5月に、携帯電話のブランド名「ボーダフォン」を「ソフトバンク」に変更するとしている。また、7月には「ボーダフォンライブ!」を「Yahoo!ケータイ」にする考えを発表しており、「ソフトバンク」と「Yahoo!」でのブランド統一を進めている。【了】

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KDDI、MNPに備えた新端末を発表

新たに12機種、8サービス

新たにau携帯電話サービスのイメージキャラクターに起用が決まった俳優の速水もこみちさん(撮影:吉川忠行)KDDI<9433>と沖縄セルラー電話<9436>は28日、 「番号ポータビリティ制度」(MNP)の開始に備え、auの携帯端末の新ラインナップ12機種を発表した。9月上旬から順次発売する。

 MNPは番号を変えないで携帯電話の契約事業者を変更できるサービスで、10月24日にスタートする。KDDIと沖縄セルラーは同サービスの開始を前に、9月1日から「新規加入仮予約サービス」を開始して他社からの“乗り換え”を促す方針で、今回発売の12機種をそのための戦略的商品と位置づけている。

 新ラインナップでは、ヤマハ<7951>の協力で、“音楽のau”をより明確に示した。端末ごとのイヤホンやスピーカーに合わせてチューニングを実施し、原音に近い音の再現を目指した。ヤマハの音源チップに搭載されている帯域拡張技術「DBEX」を活用し、圧縮で失われた音を補完して元の音に近い音に聞こえるよう工夫した。

 また、合わせて8つの新サービスも発表。100Mbyteのデータを保存し、携帯とパソコンから閲覧できる個人ポータルサイト「au My Page」や、同一の無線チャンネルから多数の端末に一斉配信できる「BCMCS」を利用した動画配信サービス「EZチャンネルプラス」「EZニュースフラッシュ」などを提供するという。

 東京都千代田区の帝国ホテルで開いた新製品発表会で、KDDIの小野寺正社長は「MNPは顧客数を伸ばす大きなチャンス。仮予約サービスが始まる9月1日が、KDDIにとってのMNP競争のスタートの日といえる」と意気込みを話した。

 同発表会には、新たにau携帯電話サービスのイメージキャラクターに起用が決まった俳優の速水もこみちさんも出席し、auの音楽サービスに期待感を示した。速水さんは現在auの携帯電話を使っておらず、MNP開始を機にキャリアの変更をしたいという。すでにauの広告塔として活躍している仲間由紀恵さんとも、9月以降CMなどで共演する予定だ。【了】

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音楽のau 仲間由紀恵も応援(1/19)

ケータイで六法検索サービス

LECが憲法、民法、刑法の検索・閲覧サービスを開始

資格試験予備校の東京リーガルマインド(LEC、東京都千代田、反町勝夫社長)は28日、同社の携帯サイト「LECモバイル」で六法の閲覧ができるサイトの公開を開始した。

 テスト版としてまず、憲法、民法、刑法の全文が閲覧できる。参照したい法令を選んで条・項番号を入力すると、条文を読むことができる。検索のしやすさ携帯電話ならではが特長で、同社の担当者は「いちいち本をめくる手間が省け、受講生の勉強の効率化につながる」と話す。

 利用料は無料。試験運用で利用者からの意見を集め、対象法令の拡充と有料コンテンツの配信を目指す。【了】

■関連リンク
携帯六法@LEC
東京リーガルマインド

2006年8月25日

砂漠化は深刻だが、対処できる

UNCCD事務局長が講演

24日、日本外国特派員協会で講演するハマ・アルバ・ディアロUNCCD事務局長来日している国連砂漠化対処条約(UNCCD)事務局長のハマ・アルバ・ディアロ氏(ブルキナファソ)が24日、東京都千代田区の日本外国特派員協会で講演し、「砂漠化に対処しなければ、砂漠はどんどん拡大していく」と警鐘を鳴らした。すでに現在、アフリカからヨーロッパへ、南米から北米へ、土地の荒廃が進んでおり、地球の3分の1が砂漠化の直接的な影響を受けているという。

 ディアロ氏は、砂漠化の問題を「サイレントキラー(沈黙の殺人者)」と表現。砂漠化は生物多様性の喪失や地球温暖化など、その他の地球環境問題との関連も深く、放置すれば知らぬ間にに人間が生活できる環境が少なくなると述べた。また、砂漠化のスピードは年々早まっており、状況はより深刻化しているという。

 一方で、中国やモンゴルで砂漠化を食い止めた例を紹介し、「対処すれば、またその土地を使えるようになる」と話した。中国・内陸部の砂漠化が進んだ結果、砂ぼこりが偏西風に乗って日本に飛んでくる「黄砂」の問題などについても触れ、日本にさらに技術的・財政的なサポートをしてほしいと訴えた。

 2006年は、国連が定めた「砂漠と砂漠化に関する国際年」。ケニア・ナイロビや中国・北京など、世界各地で会議やイベントが開かれている。国内では、25日に東京都渋谷区の国連大学で「砂漠とともに生きるII―乾燥地科学と現場での取り組み」と題する国際シンポジウムが開かれたほか、26日から鳥取でも国際会議が開かれる。また、東京都渋谷区の国連大学ギャラリーでは、31日まで「砂漠とともに生きる」と題する写真展が開催され、世界の砂漠、砂丘で集めた貴重な砂や種子などが展示されている。【了】

ハタミ氏、核兵器疑惑を否定

25日、国連大学で講演するハタミ前イラン大統領“文明間の対話”の重要性を主張

イランのセイエド・モハンマド・ハタミ前大統領は25日、東京都渋谷区の国連大学で講演し「イランは核兵器を作るつもりは決してない。エネルギーを利用する権利はイランにも必要」と話し、核兵器開発疑惑を否定した。

 ハタミ氏は、イランは核兵器不拡散条約(NPT)の加盟国で、国際原子力機関(IAEA)の監視下でものごとを進めていると強調。「欧州とすでに契約を交わした民間航空機までもが、米国の圧力で納入されない」と嘆いた。また、「100発以上の核兵器を持つ国が、非難どころか支援されているのはおかしい」と、イスラエルと同国を支援する米国を暗に非難した。

 “文明間の対話”というテーマで講演した同氏は、「グローバル化によって世界状況が変化し、軍事力は物事を進ませることも、遅らせることもない」と述べ、政府間だけでなく学者や市民同士の対話も必要だと主張。対話こそが、人類が抱える小さな問題から大きな問題までを話し合い、その原因を探す助けになるとした。

 “教育の共存”についてのアイデアも述べ、多くの国で戦争の歴史は教えても、平和な状態や共存の仕方については教えないことなどに言及した。また、敵ありきで“力の論理”を組み立てている政策を止め、“論理の力”に留意すべきだと提案した。その上で、ハタミ氏は「(米国は)以前は共産主義に対するものとして自らを定義し、今度はイスラムを敵とみなして、世論を団結させている。権力を牛耳るためにはやりやすい方法だが、それが過激なイスラム原理主義を表出させた面もある」と、現在の国際情勢を分析した。【了】

語学のアルク、JQに上場

初値は8万2500円

25日、東京証券会館で上場会見する平本照麿アルク社長語学教材出版のアルク<2496>が25日、ジャスダックに上場した。初値は、公募価格5万5000円を50%上回る8万2500円だった。初日の終値は12万8000円だった。

 同社は、国際化と英語の重要性が強調されていた1969年に、日本の英語教育を率いたいとの思いから語学出版社として創業した。その後、教育その他の業務を追加して事業を拡大し、一時は売上高100億円を超える企業になった。しかし、本業の英語とは関係ない事業が徐々に不良資産となり、2003年に会社を分割、創業時の理念に立ち返った。

 “新生”アルクは、拡大するインターネットを核としながら、これまで同社を支えてきた書籍『イングリッシュ・ジャーナル』や教材『ヒアリングマラソン』などを組み合わせて提供し、“メディア・ミックス”で、語学を安価で効率的に学べる仕組みの提供を目指す。

 同日、東京都中央区の東京証券会館で行われた会見で、平本照麿社長は「初値が公募価格を50%も上回ったのは予想以上。投資家の期待にこたえるのが経営陣としての責任だ。株価に見合う企業になっていく」と決意を表明した。3年後をめどに、売上高150億円、経常利益15億円以上を目指すという。

 同社の06年5月期の連結決算で、売上高は前の期比0.7%増の83億5800万円、経常利益は同24.2%減の5億2500万円、純利益は同10.7%増の2億7500万円だった。07年5月期の業績予想では、売上高は前期比16.0%増の96億9700万円、経常利益は同4.2%増の6億200万円、純利益は同25.5%増の3億4500万円を、それぞれ見込んでいる。【了】

2006年8月24日

スパコンをみんなのものへ

初のHPCクラスタ・ソリューションを発売へ

24日、目黒雅叙園でウィンドウズCCSの発表をする、(左から)マイクロソフト(MS)のダレン・ヒューストン社長、松岡聡東京工業大学教授、MSのキリル・ファエノフHPC担当ディレクター(撮影:吉川忠行)マイクロソフト(東京都渋谷区)のダレン・ヒューストン社長は24日、東京都目黒区の目黒雅叙園で会見し、複雑な計算の同時・並列処理(クラスタリング)を行う「ハイ・パフォーマンス・コンピューティング(HPC)クラスタシステム」と連携し、効率的な管理を実現するOS「Microsoft Windows Computer Cluster Server 2003」(ウィンドウズCCS)日本語版を10月2日に発売すると発表した。

 ウィンドウズCCSは、同社が提供する初めてのHPCクラスタ・ソリューション。OSとHPCクラスタを構築するために必要な通信ライブラリ、リソース管理ツール、ジョブスケジューラなどの専用ソフトがすべて含まれており、パソコン用ウィンドウズのデスクトップ環境と同様のグラフィックで視覚的に見える操作によって、クラスタの構築・運用ができる。

 最大の特徴は、HPCを手軽に利用できるものにしたこと。これまでのHPCを使いこなすためには高度な知識が必要だったが、「ウィンドウズCCSを使えばシステムの運用に時間を割く必要はなく、本業の研究や業務に専念できる」(キリル・ファエノフ同社HPC担当ディレクター)という。

 ヒューストン社長は「ウィンドウズCCSは、日本の産業界に貢献し、新たなイノベーション作りを助ける。HPCは一部の限られた人たちのものから、多くの人が利用するメインストリームへと進化する」と、同製品の普及に自信を示した。

 価格はオープンだが、同社の推定小売価格はオープンビジネスライセンスで9万200円。【了】

2006年8月23日

ガンプラの26年を振り返る

バンダイの上野和典社長(左)と声優の古谷徹さん池袋サンシャインシティで、30日まで

ガンダムのプラモデル(ガンプラ)の歴史をふりかえるイベント「ガンプラEXPO」(バンダイ主催)が23日、東京都豊島区の池袋サンシャインシティで始まった。30日まで。

 ガンプラの歴史は、1979年に始まったアニメ番組「機動戦士ガンダム」のキャラクター「ガンダム」が、翌80年にプラモデルとして商品化されたことに始まる。発売後わずか半年で販売個数が100万個を突破し、ヒット商品となった。その後もガンプラ人気は続き、2006年3月までに累計約3億7600万個が販売されている。

 「ガンプラEXPO」では、ガンプラ26年の歴史を年代ごとに紹介。大型ジオラマセットやガンプラに関わる著名人のコメントなどの展示に、マニアや家族連れが熱心に見入っていた。また、イベント期間中には限定アイテムの販売も行われている。夏休み中の小学生の息子2人を連れた父親が「お父さんも一生懸命作ったんだぞ」などと思い出を語る声も聞こえてきた。

 イベントの開会式で、ガンダムのキャラクターのアムロ・レイ役の声優をつとめる古谷徹さんがあいさつし、「ガンダムはプロの声優としての第一歩の作品だと思っている。アムロで、ナイーブな役もできると認められた。これがなければ声優をやめていたかも」とガンダムへの思い入れを語った。古谷さんがガンダム以前に、人気漫画『巨人の星』の主人公・星飛馬の声優もつとめたことがあることは、ある年代以上には有名。

 入場無料。開場時間は、午前10時から午後6時まで。最終日は午後5時まで。【了】

■関連リンク
ガンプラEXPO

23日に始まった「ガンプラEXPO」の会場

騒音を気にせず音楽に集中!

松下、ノイズ除去機能つき携帯音楽プレーヤーを発表

携帯音楽プレーヤー「D-snap」シリーズの新機種のプロモーションをする歌手の浜崎あゆみさん電車やバスの騒音を気にせず、音楽に集中――。松下電器産業<6752>は23日、周囲の騒音を打ち消す「ノイズキャンセリング機能つきヘッドフォン」を搭載した携帯音楽プレーヤー「D-snap」シリーズの新機種「SV-SD800N」を発表した。

 ヘッドフォンに組み込まれたマイクが集める周囲の騒音を分析し、それと逆位相の波形を作り出すことでノイズを打ち消す仕組み。また、イヤーキャップを耳の形に合わせて成形しているため、騒音をシャットアウトすると同時に音漏れも防いでくれる。小音量でも音がクリアに聴けるので、聴き疲れしにくいという。

 同機はSDカードのほか、新規格のSDHCメモリーカードにも対応している。4GB(ギガバイト)のSDHCカード使用の場合、高音質モード(128kbps)でも最大で999曲まで録音できる。また、SDカードに新しく加えた曲のサビ(曲の盛り上がり部分)だけを再生する「ザッピング再生」機能も搭載した。

 同日発表したHDD搭載SDミニコンポ「D-dock」の新製品2機種と接続すると、「D-snap」で聴いていた曲を続きから再生できるほか、約10分で約3時間再生できる急速充電が可能。

 同社が東京都江東区のパナソニックセンター東京で開いた新製品発表会には、歌手の浜崎あゆみさんが登場し、「移動が多いのでノイズキャンセリング機能はうれしい。帰宅後に曲の続きを聞けるのもいい」と感想をコメントした。

 いずれも、9月8日発売で、価格はオープン。「SV-SD800N」の想定価格は2万円、ノイズ除去機能なしの下位機種「SV-SD400V」は1万6000円。「D-dock」の新機種は、160GBのHDD搭載の上位機種が8万円、80GBの下位機種が6万5000円の見通し。【了】

■関連リンク
デジタルオーディオ D-snap
SDステレオシステム D-dock

2006年8月22日

徳光アナの“前説”で歌おう

第一興商のカラオケ配信で

第一興商<7458>は22日、同社の通信カラオケにアナウンサーの徳光和夫さんの声で曲紹介をするカラオケコンテンツを配信すると発表した。

 9月中旬から全国約7万2000台の「BB cyber DAM」に配信する。杉良太郎の『すきま風』や渥美二郎の『夢追い酒』など21曲に、徳光アナの“前説”を挿入する。うち15曲を収録したCD『徳光和夫のイントロ・オン!!』も23日に発売する。

 同社は「プロ気分を存分に味わうことができる」としており、利用促進に期待感を示している。【了】

全国の下水道普及率は7割弱

人口5万人以下の都市では約4割

国土交通省は22日、06年3月末時点での全国の下水道人口普及率(総人口に対する下水道を利用できる人口の割合)が前年比1.2%増の69.3%(約8802万人)だったと発表した。

 下水道は人口5万人以下の都市での普及率が39.3%で、大都市との格差が大きい。国土交通省は、下水道普及により河川の水質が向上が見られた大分県の住吉川の例などをあげて効果を強調し、「未整備人口・地域間格差を早急に解消すべき」としている。【了】

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初めて公共下水道が使える村

2006年8月21日

麻生氏出馬“1945日間の努力”

自民党総裁選、正式表明は谷垣氏に続き2人目

21日、自民党本部で総裁選への立候補を表明する麻生太郎外相(撮影:吉川忠行)麻生太郎外相は21日、東京都千代田区の自民党本部で開いた記者会見で、9月の同党総裁選への立候補を正式表明し、高齢化社会や地方活性化への挑戦について盛り込んだ「日本の底力―活力と安心への挑戦」と題するマニフェスト(政権公約)を発表した。

 会見冒頭で麻生氏は、必要な推薦人数20人を確保したことを強調。「(小泉純一郎首相に敗れた)前回(2001年)総裁選の出馬から1945日間、次の総裁選に立候補できる力を蓄えるべく、努力をしてきた」と話した。

 麻生氏は「豊かさと安心を実感できる国」をキャッチフレーズにあげ、その実現のために世界でも前例のないことに挑む「先駆者的国家」を目指すとした。少子高齢化や人口減少を「豊かになるチャンス」と捉えているといい、「85%の高齢者は元気ハツラツとしている。元気な人が働ける社会にすべき」と語った。

 経済政策については、産業界が新しい技術に挑戦し、成長分野に進出できるような大胆な政策減税を行うつもりで、歳出削減を優先させた上で、必要な増税を国民に求めるとしている。消費税については「直接税がどれほど伸びるか分かっていない段階で、景気を中折れさせる恐れもある間接税をいつ、いくら上げると言うのは軽率だ」と持論を展開した。

 教育改革については、義務教育の開始年齢を1-2年前倒しすることや、高等教育の質を高めて各国から留学生を受け入れて「アジアにおける教育のハブ」を目指すことを挙げた。教育費の高さが子どもを産まない理由でもあるとして、教育費の負担軽減も訴えている。

 外交では、今後も日米同盟を基軸としつつアジアの安定を求めていくべきとし、「良好な日中関係がアジア地域安定のために不可欠」との認識を示した。

 マニフェストでは靖国神社に言及していないが、記者からの質問に「静かに参拝できるようにすべき。政争の話にするのはふざけた話だと思うので、先日、自分自身の案をきちんと文章で出した」と答えた。麻生氏は8日に、靖国神社が自発的に解散した上で、特殊法人に移行して実質的に国営化する私案を発表している。

 総裁選に正式に出馬表明したのは谷垣禎一財務相に次いで2人目。安倍晋三官房長官は9月1日に正式表明する予定だ。【了】

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谷垣氏、「消費税10%必要」

■関連リンク
麻生太郎オフィシャルサイト

2006年8月18日

人道支援から平和を考える(3)

見えない効果を見せる

人道支援に具体的な成果があることは事実だ。紛争や自然災害が起こった地に駆けつけ、支援活動を行えば、現地からの感謝を受ける。しかし、遠く離れた地への援助が、どのような果実を結ぶかを具体的に想像するのは難しいことだ。

人道支援の効果は見えにくい

 グローバル化により、日本の経済は他国なしでは成り立たなくなっている。しかし、ちまたにあふれる商品などの原産地がどういう状況にあるかは、見えない。また、テレビなどで遠くの国で苦しんでいる人の姿を見ても、やはり自分とのつながりを理解できにくい。支援団体などは、こうした状況を分かりやすく“翻訳”する試みを行っている。国連世界食糧計画(WFP)の伊藤礼樹・援助関係官は、講演などの際に単純な数値化をして、聞く人の心に訴える。「20円で1日1人の学校給食が支援できる。300円のコーヒーで、15人分です」「5秒に1人の子どもが、飢餓で亡くなっている。あなたがここに来るまでの1時間に、720人の命が失われました」…。

 人道支援が直接、日本や日本人にとって有益だと証明するのも難しいこと。支援活動が重要だと分かっていても、自分の身近な人や自分が属する日本という国にとってのメリットを示すことはそう簡単ではない。「自己満足」「偽善」と片付けられることもシバシバだ。

 ザンビアで支援活動に携わった経験のある活動家(30)は、現地で「日本の製品を見たことはあったが、日本人には初めて会った。来てくれて嬉しい」と言われたことが忘れられない。この言葉が本人が支援活動を続ける原動力となっているだけではなく、「草の根の交流が親日派を作るのに貢献しているはずだと信じている」と話す。難民支援プロジェクトを支える日本UNHCR協会の中村恵・事業部門シニアマネージャーは「参加者は支援を与えたことよりも、感じて得たものをより貴重な経験として話す」と、人道支援は一方的なものではなく、双方がメリットを享受できるとの見方を示した。

 また、支援をする過程で気づくこともあるという。“人のふりみて我がふり直せ”ということだ。ヒューマンライツ・ナウの伊藤和子弁護士は「人権分野などで、国際基準と日本の状況を照らし合わせると、不十分な点が見えてくる。支援という過程を通じて自国の問題意識も育つのでは」と意義を強調している。

人道支援は平和につながるか

 JICA(国際協力機構)の緒方貞子理事長が国連難民高等弁務官を務めていたとき、「人道問題に人道的解決なし」という言葉を発した。人道支援だけでは難民の問題を解決できず、その解決には政治で対処する必要があることを、実感として話したものだ。人道支援の継続は必要でも、それ自体が解決にならないことに思い至った緒方氏は、この発言を“いらだちの発露”とも表現している。

 限界に気づきながらも、活動家は人道支援の意義を疑ってはいない。難民を助ける会の堀江良彰事務局長は、「今やっているのは対処療法にすぎない」と認めているが、「だからこそやり続けなければならない」とも訴えている。「暴走させないために、国際社会の目が見ていることを示すことは大きい。支援物資がなくても、居続けることで、『世界から見捨てられている』という感情を止めることができる」。

 一方、WFPの伊藤氏は人道支援は人々に希望を与え、平和を維持するのに役立つと話す。「和平合意は軍のトップや政治家がサインをするだけ。そのまま放っておくと人びとは失望する。人道支援により、村々のコミュニケーションが回復し、物の流通が活発になる。平和を実感できる形で示すことで、人びとに希望を持たせ、紛争への逆戻りを防げる」とその意味を説明する。

 「理想と現実は違い、現実は理想どおりには行かないが、ただ、理想を忘れないように現実的な対応をしなければならない」という、前出堀江氏の言葉が人道支援の“実相”のようだ。【了】

■特集:人道支援から平和を考える
(2)想像力を巡らせる(8/17)
(1)支援の主体は“国家”から“人”へ(8/16)


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日本UNHCR協会
ヒューマンライツ・ナウ
国際協力機構
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AOKI、敵対避け“紳士的”対応

フタタの経営統合を断念

紳士服業界2位のAOKIホールディングス<8214>は18日、九州の中堅紳士服チェーンのフタタ<9879>に対して7日に示した経営統合提案を撤回すると発表した。フタタがコナカ<7494>の提案を選択したことを受け決定したもの。

 AOKIはフタタの経営統合を「関係者の理解と支持を受け、友好的に進めたい」としており、フタタからの提案拒否をそのまま受け入れることにした。

 AOKIがフタタを経営統合する提案については、すでに約20%のフタタ株を保有している業界4位のコナカが8日に反対を表明し、対抗手段として株式交換方式での完全子会社化と、本業の収益改善を柱にした提携強化策を16日に公表していた。【了】

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紳士服も経営統合をめぐる争い(8/8)

2006年8月17日

人道支援から平和を考える(2)

想像力を巡らせる

人道支援への“入り口”とその“精神”について考えてみたい。ひとくちに人道支援と言っても、紛争や災害などの直後にその復興を支援する「緊急支援」と、経済発展などを支援する「開発支援」に大きく分けられる。前者が短期的、後者が長期的という違いはあるが、人道的配慮から行う支援であることには変わりない。紛争、自然災害、経済発展の遅れなどで苦しむ人びとに注目し、食糧や医療を提供するのが人道的支援と言える。

人道支援に携わる動機

 一方、人道支援を仕事にする人にその理由を聞いても、声高にその意義を強調する人は少ない。ある人は「生まれながらに身分や生活に差があるのはおかしい」と口を開いてくれたが、そうした答えの中でよく聞かれたのが、“地球市民”という言葉だ。“地球市民”とは、地球にいるすべての人は同じ権利を持ち、その権利が実現されるためにすべての人が努力すべきという発想から生まれた言葉である。平和や豊かな生活を享受していても、それを単に「自分が恵まれている」として片付けるのではなく、その裏側で戦争や貧困に苦しむ人びとに想像力を巡らせる。そのことがこうした活動の原動力に結びついていく。

 アジア地域を中心に国境を越えて人権活動をするNGO「ヒューマンライツ・ナウ」を7月に立ち上げた伊藤和子弁護士は、以前は国内の子どもの人権などを扱っていたが、国際会議への出席を機に海外の問題も意識するようになった。海外事情を学ぶために留学した米国で、弁護士などの専門的な職業を持った人が無報酬で社会貢献活動することを知り、共感した。日本で当たり前のことが国際的な基準を満たしていないことや、世界中で活躍するNGOがアジアを見下したりしていることに気づき、NGOの立ち上げにまで活動領域を広げた。

 難民を助ける会の堀江良彰事務局長は、日本が恵まれているとの意識はあっても、具体的な活動をすぐに始めたわけではなかった。たまたま30歳のとき、何かしようと思ってNGOの活動に入り、いろいろなものが見えてきた。「たまたま恵まれた状況にあるけれど、いろいろな国との関係があってのこと。自分には関係がないと無関心でいるのは簡単だが、それはいつか自分に返ってくる」と感じているという。

 また、国境なき医師団日本会長の臼井律郎医師は、11日に東京都千代田区の日本外国特派員協会でアフリカの紛争地スーダンでの活動報告をした際に、「報酬の有無にかかわらず、医師としての使命がボランティア活動で果たせる」と、人道支援をするモチベーションについて述べた。その理由については「その場に行けば感じることだ」と明快に説明している。

自分がいない場所のことを想像

 児童労働に反対する「グローバルマーチ」代表を務める活動家カイラシュ・サティヤルティさんは6月に来日し、自分のことだけを考える視野の狭い人に“地球市民”の考え方を身につけさせるためには、「経済だけでなく知識や情報をグローバル化する必要がある」と訴えた。

 「物を安く買うことだけに興味を持つのではなく、それがどういう過程で作られているかまで考えることなど、自分がいない場所のことを想像することは、人道支援が必要な場所に行かなくてもできる貢献への第一歩だ。さっき食べたチョコレートはガーナの子どもの強制労働により作られているかもしれないし、洋服が高くなったのは綿花の産地スーダンの紛争が激化しているからかもしれない」と…。(つづく)

■特集:人道支援から平和を考える
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(1)支援の主体は“国家”から“人”へ(8/16)

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国境なき医師団日本
ヒューマンライツ・ナウ
難民を助ける会

JTB、中国大陸横断バスツアー

4792kmの国道312号線を走破

大手旅行会社のJTB(本社・東京都品川区、佐々木隆社長)は16日、上海から伊寧(イネイ)までの約5000kmを走破する25日間のバスツアー「中国大陸大横断」を発表した。

 同ツアーは10月11日に成田空港を出発。飛行機で上海に到着後、翌日から中国で2番目に長い4792kmの国道312号線を西進する。南京や嘉峪関(カヨクカン)、トルファンなど一部シルクロードの名所を経由して、カザフスタン国境に近い伊寧を目指す。

 西安の兵馬俑や敦煌の莫高窟などの世界遺産のほか、航空機の移動では見られない中国大陸の大河や平原、砂漠や山脈などを見られるのもツアーの醍醐味。

 旅行代金は2人で参加する場合、1人78万円。1人での参加には、11万円の追加料金がかかる。最小催行人数は10人で、15人まで募集する。問い合わせは、JTB中国ユーラシア大陸デスク(電話:03-5953-0161)まで。【了】

2006年8月16日

人道支援から平和を考える(1)

支援の主体は“国家”から“人”へ

「人道支援」という言葉をよく耳にするようになった。大ざっぱに言うと、「人道支援」は、紛争や自然災害で苦しむ人々に人道的配慮から食糧や医療を提供して助けること。“国家”がその国境と国民を守るという伝統的な「国家の安全保障」とは違い、最近は被害者である“人”に焦点をあて、それぞれが必要とする支援を与えようという動きがある。本シリーズでは、NGOなどの市民団体が活動の中心を担う「人道支援」にスポットを当て、その意味について考える。

◇ ◇ ◇

支援国としての日本

 2004年12月にインドネシア・スマトラ沖で起きた地震と津波の被災者の救援や、自衛隊のイラク派遣の際にも、「人道支援」という言葉が聞かれた。最近では、イスラエル軍の攻撃を受けているレバノン南部の人々への「人道支援」の必要性が声高に叫ばれており、外務省は8日、「人道支援に対する緊急無償資金協力」として200万米ドルを拠出したと発表した。

 戦後復興のために多額の借金を背負った日本は、90年に世界銀行に借款を完済し、純支援国となった。91年の湾岸戦争では、総計100億ドル以上の資金提供を行いながら人的貢献をせず、被支援国の“感謝リスト”から名前が漏れたことは記憶に新しい。その後、政府は「顔が見える」支援を目指して国際貢献に取り組み、海外で積極的に活動する市民団体も増えてきた。今や、日本は支援国として国際社会から認識されている。

支援の主体は“人”へ

 90年代のバブル崩壊とその後の長期不況や企業のリストラなどにより、一部の人たちが社会的価値観を変えた側面がある。「ボランティア活動」や「他人のため」に身を粉にするようになり、市民団体などの立場から積極的に世界の「人道支援」に動き始めた人びとがいる。

 70年代以降に日本に来たベトナム難民の支援から活動を開始した、人道支援NGOの草分けである「難民を助ける会」の堀江良彰事務局長は、人道支援に対する世論の高まりを実感として話した。「設立当時は同じような団体がほとんどなく、活動に対して批判的な人も多くいた。最近は、問い合わせも多いがライバルも多い」。

 “国が国民を支援する”時代から、“人が人を支援する”時代に移ったとも言えよう。「人道支援」はとはなにか。従事する人は何を求め、活動から何を得ているのか。“遠く”にいる人を「人道支援」することは、日本にいる我々にどういう意味があるか、考えてみたい。(つづく)

■特集:人道支援から平和を考える
(3)見えない効果を見せる(8/18)
(2)想像力を巡らせる(8/17)

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難民を助ける会

2006年8月15日

「原爆の子」 折り鶴で平和祈る

15日、広島市の平和記念公園の「原爆の子の像」のそばで段ボール箱から折り鶴を取り出す千葉県流山市の小学生流山市が6万羽を献納

61回目の終戦記念日を迎えた15日、全国各地で平和への祈りが捧げられた。広島市の平和記念公園周辺は家族連れなどでにぎわった。

 ほぼ真上から原子爆弾の衝撃波を受けながらもかろうじて一部その姿を留めた「原爆ドーム」には、特に多くの観光客らが集まり、原爆投下当時の様子が書かれた掲示を熱心に読み、原爆や戦争の犠牲者に祈りを捧げたり、記念撮影するなどしていた。

 原爆の後遺症で苦しみながらも千羽鶴を折り続けて、1955年に亡くなった佐々木禎子さんを偲んで建てられた「原爆の子の像」付近では、千羽鶴を持った人が列を作った。同日午前に訪問した千葉県流山市の少年少女3人は、同市民らが折った約6万羽もの鶴をダンボール7箱から取り出し、汗だくになりながら献納した。平和資料館の学芸員によると、「世界各地から折り鶴が集まるが。5万を超えるのはかなり珍しい」という。

 流山市は、1987年の市制20周年を機に「平和都市」宣言をして以来、原爆のポスター展などの平和教育を継続して行っているという。3年前から図書館などの公共の施設で折り鶴製作を呼びかけ、広島市に送り始めた。昨年は市の職員が単独で折り鶴を届けたが、3回目となった今回は、小学生を"代表団"として派遣。子どもたちを率いた市職員の亀山隆弘さんは「子ども自身が直接届けることで、平和への意識向上になれば」と話す。流山市に戻った後、子どもたちが中心になって、折り鶴献納の報告会を行うという。

 広島市によると、データベースに登録されているだけで、近年は約4000団体から1000万羽近くの折り鶴が「原爆の子の像」に届けられるという。重さにすると数トンにもなるといい、8月6日の「広島原爆記念日」から15日の「終戦記念日」に間に合うように届けられるものが最も多い。【了】

15日、被爆から61年目の夏を迎える広島市の「原爆ドーム」 15日、広島市の平和記念公園の「原爆の子の像」に折り鶴を吊す千葉県流山市の小学生

2006年8月11日

王子「北越とベストマッチ」

TOB継続を表明、北越の反対表明を批判

王子製紙<3861>は11日、同社のTOB(株式公開買い付け)に北越製紙<3865>が反対を表明したことに対し、「北越と当社の組み合わせが戦略的ベストマッチ。経営統合に関する意思は揺るぎなく、TOB条件変更の予定はない」との方針を発表した。

 北越が王子の評価は低いとし、2010年に時価総額2800億円を目指すとしたことに関して、王子は「前提条件が楽観的。北越の企業規模は、単独で生き残るには十分といえない」と反論した。また、北越の主張する同社の生産性の高さは認めた上で、印刷・情報用紙事業に高く依存する構造的問題を抱えていると指摘。「PBR(株価純資産倍率)1倍割れの状況が長期間続いており、市場も北越の成長性に厳しい見方をしている」と述べ、自主独立経営による問題解決に疑問を呈した。

 7日に実施した三菱商事<8058>への第三者割当増資と業務提携については、「効果がいまだに具体的に示されていないことははなはだ遺憾」と不快感を示し、具体性のなさは北越従業員を不安に陥れる可能性があるとした。
 
 経営統合を達成した場合についても言及。法人格、本社所在地、取引先との関係などは変わらず、北越製紙は経営統合後も実質的には変わらないとした。また、従業員や地域社会に不安をあおっているのは、王子の言い分を正確に伝えない北越側だとも主張している。

 さらに、王子は、北越の買収防衛策には拘束されないとも説明している。「取締役会を経ていない提案とはいえ、代表取締役が自ら持参して提出したものが正式な提案でないことはありえない」とした上で、「北越の対応を見ても、正式な提案として受け止めていたことは明らか」としている。【了】

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支援のためで、死のためでない

国境なき医師団日本会長の臼井律郎医師がスーダンの活動状況を報告

11日、日本外国特派員協会で講演する国境なき医師団日本会長の臼井律郎医師(撮影:吉川忠行)国境なき医師団日本(MSF日本、東京都新宿区)会長の臼井律郎医師が11日、東京都千代田区の日本外国特派員協会で講演し、「スーダンを忘れられた紛争地として見捨てたくないが、同地での活動が困難に直面しているのも事実」と現地での活動内容と現状を説明。隣国チャドのスーダン国境に近い町アドレでの活動状況を中心に、医師の思いを報告した。

 スーダン西部のダルフール地方では、アラブ民族と非アラブ民族の対立に端を発する紛争が始まった2003年から多くの人びとが家を失い、土地を追われているという。MSFは、チャドに逃れてくる難民を対象に人道支援活動から始め、その後ダルフールでも活動を開始した。しかし、7月に5人の外国人支援活動家が殺されるなどダルフール地方の情勢は悪化。チャドとの国境も閉鎖され、活動が困難になっている。

 臼井医師は「私たちは支援をするために行っているのであり、死ぬためにスーダンに行くのではない」と話し、状況によって支援を縮小せざるを得ない現状も伝えた。一方で、最近激化しているスリランカ内戦や、レバノンでのイスラム教シーア派武装組織ヒズボラとイスラエル軍の戦争などばかりがメディアに取り上げられることで、スーダンが忘れられてはならないと強調。援助活動の必要性を訴えた。

 MSFはこれまで約3年間、ダルフール地方18カ所に、海外から170人を派遣し2600人の現地スタッフと医療支援をしてきた。【了】

■関連リンク
国境なき医師団日本

2006年8月10日

ビック、大引けは初値下回る

ジャスダックに上場、都市型出店の姿勢変えず

10日、ジャスダックに上場したビックカメラの宮嶋宏幸社長(撮影:吉川忠行)家電量販店大手のビックカメラ<3048>が10日、ジャスダックに上場した。初値は20万8000円で、公募価格20万円を4%上回った。午前中に一時21万6000円まで上昇したが、大引けは20万5000円で、初値を下回った。

 同社は1980年に、カメラと家電製品販売を目的に創業した。現在は首都圏を中心とした人口密集地帯に23店舗を展開。布団や眼鏡、酒類の販売も手がけている。今年2月には東証2部上場のソフマップ<2690>を子会社化した。

 同日、東京都中央区の東京証券会館で会見した宮嶋宏幸社長(46)は、地方への出店計画について「幹線道路沿いに出店する郊外型を展開するつもりはない。地方でも、人口密集地の線路沿いに出店していく」と話し、あくまで“都市型”量販店にこだわる姿勢を示した。また、理由については「天候などに左右されず、安定した売り上げを見込める」と、郊外店に比べて平日と土日の集客数がぶれない都市型のメリットを強調した。今後も都市型の大型店を、年間2店舗程度出していく予定だ。

 同社の05年8月期連結決算で、売上高は4331億8600万円、経常利益は147億1700万円、純利益は30億6200万円だった。06年8月期の連結業績予想では、売上高は10.8%増の4800億円、経常利益は5.1%減の139億6300万円、純利益は約2倍の62億5000万円をそれぞれ見込んでいる。【了】

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北越「事実認識の誤りはない」

王子の反論に対応

北越製紙<3865>は10日午前、9日の記者会見で発表した内容について「事実認識の誤りはない」と発表した。

 同社に敵対的TOBを実施している王子製紙<3861>が、同発表に対して「三菱商事との業務提携の効果について具体性に欠け、事実認識の誤りもある」とのリリースを発表したことに応えたもの。

 北越は今後も、必要に応じて王子の意見に適切な対応を取り、情報開示に努めるとしている。【了】

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北越社長、自主独立を強調

2006年8月 9日

北越社長、自主独立を強調

三菱商事や日本製紙との連携については不透明

記者からの質問に答える北越製紙の三輪社長(左)と岸本副社長=9日、東京都中央区の北越製紙本社で(撮影:吉川忠行)「王子の一連の動きは、当社にとって驚きの連続であり、株式市場をミスリードした不適切、不誠実な行為だ」――。北越製紙<3865>の三輪正明社長は9日、東京都中央区の同社本社で会見し、王子製紙<3861>のTOB(株式公開買い付け)に改めて反対の意思を表明した。TOB阻止について「自信は十分ある」と話し、同社の株主に対して王子のTOBに応募しないよう訴えた。

 三輪社長は冒頭、2月ごろから水面下であった王子からの統合提案について説明。王子のTOBが北越からの提案を考慮していないのに加え、王子が提案した統合メリットは王子にとって一方的であり、北越の企業価値向上について触れられていないと主張した。

 王子の提案について、北越が成長戦略の核に位置づける大型新鋭設備(N9)の活用を無視したものであることや、経営上大きな課題である中国ビジネスでのリスクや、他工場の状況について触れられていないことを遺憾とした。また、総合メーカーを志向し、規模拡大と市場でのプレゼンスを重視した王子とは、「考え方が根本的に異なる」と話し、路線の違いを強調した。

 その上で、筆頭株主の三菱商事との連携強化を柱にした、自主独立路線による企業価値の向上策を発表。同社の世界的な原材料調達ネットワークを利用し、三菱製紙など同社の子会社との協業体制を検討していくと述べた。

 王子のTOBに反対し、北越株を買い支えた日本製紙について、三輪社長は「自主独立という当社の考え方を理解している。業務提携を進めていく可能性は十分にあり、具体的にはこれから詰めていきたい」と語った。一方で、三菱商事と日本製紙との具体的な業務の進め方について問われると、数秒間答えを詰まらせて相談する場面もあり、王子へのTOB反対を明確に示したものの、三菱や日本製紙との提携メリットについては話しが進んでいない現況もにじませた。【了】

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北越、王子TOBに改めて反対

9日、東京都中央区の北越製紙本社で会見する三輪正明社長(撮影:吉川忠行)株主にTOBに応じないよう訴え

北越製紙<3865>の三輪正明社長は9日、東京都中央区の同社本社で会見し、王子製紙<3861>のTOB(株式公開買い付け)に改めて反対の意思を表明した。

 反対の理由については、◆王子が提示する統合メリットは王子にとっての一方的なメリットであり、北越の企業価値向上について触れられていない◆北越労組の賛同を得ないTOBで、従業員の離職や労働意欲の低下が予想され、生産効率が低下する◆王子のTOBは、北越の提案を考慮しない一方的なもの―など。

 北越は、株主に王子のTOBに応募しないよう訴えている。【了】

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2006年8月 8日

日本製紙、北越株の取得を完了

“反王子TOB連合”で33.29%

日本製紙グループ本社<3893>は8日夕、王子製紙<3861>のTOB(株式公開買い付け)への対抗措置としての北越製紙<3865>の株式取得を完了したと発表した。

 日本製紙の発表時点での保有株式数は1867万5694株で、7日に実施された三菱商事<8058>への第三者割り当て増資後の議決権比率で8.85%を保有したことになる。取得総額は、151億8515万1000円。

 10%未満の上限に至るまでさらに買い増すかとの質問に、同社の鹿島久仁彦・経営企画部長は「数字だけがひとり歩きしていた。諸条件を勘案し、北越株の取得はこれで完了」と答えた。三菱商事が持つ北越株は議決権比率で24.44%で、日本製紙と合わせた“反王子TOB連合”の保有比率は33.29%となった。

 同日、北越は同社の独立委員会が王子によるTOBへの対抗措置を発動するよう、取締役会に勧告したと発表した。北越は「判断を尊重し、必要性や株主などへの影響を考慮の上で対抗措置発動の要否、発動の時期などについて適切に判断する」としている。【了】

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水で“焼く”調理器、健康機能UP

シャープがヘルシオの新ラインナップを発

シャープ<6753>は8日、東京都豊島区の武蔵野調理師専門学校のキッチンスタジアムで、過熱水蒸気オーブン「ヘルシオ」の新ラインナップ3機種を発表した。

 「ヘルシオ」は、水蒸気をさらに加熱して高温状態になった無色透明の気体を調理に利用する。水蒸気というと“蒸す”ためのものと思われがちだが、高温状態になった水蒸気は、食品を“焼く”ことができる。発表会でも、高温化した水蒸気で紙を焦がすデモンストレーションが行われた。

 新ラインナップでは、従来機種よりも加熱水蒸気をパワーアップさせ、脱油・減塩・抗酸化物質の保持という3つの“健康調理”機能を充実させた。メタボリックシンドロームなど生活習慣に起因する症状の予防に効果的な調理をうたい文句に、健康に敏感な消費者の取り込みを狙う。

 同社の実験データによると、海老の天ぷら130gを温めなおした場合のカロリーは、電子レンジの約450kcalに対し、ヘルシオでは約370kcal。塩鮭80gを焼く場合の減塩率はガスグリルで6.5%に対し、ヘルシオでは25%以上だった。また、庫内の酸素濃度を0.5%以下に抑えて調理するため、食品の油脂酸化を抑制でき、食材の風味を守ることができるという。

 機種は、20リットル(AX-HT3)、26リットル(AX-HC3)、30リットル(AX-1000)の3つ。最上位モデルの「AX-1000」は、“ヘルシオプロ”の愛称を持つ大型タイプで、一度にたくさんの料理が作れる2段調理機能を搭載している。

 9月10日に発売予定。価格はオープンだが、同社の市場想定価格は「AX-HT3」が8万円、「AX-HC3」が10万円、「AX-1000」が15万円。【了】

8日、シャープ「ヘルシオ」の新ラインナップ発表会で、監修した健康メニューを披露する料理研究科の高城順子さん(撮影:吉川忠行) ヘルシオシリーズの最上位機種「AX-1000」(撮影:吉川忠行)

紳士服も経営統合をめぐる争い

コナカがAOKIのフタタ統合に反対を表明

紳士服のコナカ<7494>は8日、AOKIホールディングス<8214>がフタタ<9879>の全株式を対象にTOB(公開買い付け)を行うと7日に発表したことについて、「応諾する意思はない」とのコメントを出した。

 コナカは、AOKIによるフタタの100%子会社化についても反対を表明。2003年1月からの業務提携と資本提携を継続していく方針を示した。コナカは05年7月にフタタの株式を追加取得し、約20%を保有し、同社を持分法適用関連会社としている。

 AOKIは14日までフタタからの回答を待つ。その上で8月下旬から1カ月間、1株700円でフタタの全株式の取得を目指す。【了】

2006年8月 7日

王子、TOB継続に方針変更なし

北越の第三者割り当て増資に

北越製紙<3865>に敵対的TOB(株式公開買い付け)を実施している王子製紙<3861>は7日、北越の第三者割り当て増資に三菱商事<8058>が応じ、同社株24.44%を保有する筆頭株主となったことについて「特に申し上げることはない」とコメントした。

 王子は「既定どおり、TOBを継続していきたい」とし、期限の9月4日までTOBを続ける方針を示した。800円としている北越株の買い付け価格についても、据え置くとした。

 7日の東京株式市場で、北越の株価は、前日比15円安の831円で取引を終えた。【了】

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北越、予定通り増資を実施

王子のTOB成立は、より困難に

北越製紙<3865>は7日、三菱商事<8058>を引き受け先とする第三者割当増資を予定通り実施したと発表した。三菱商事が同日午前、新株式発行の払い込み手続きを完了した。

 北越が三菱商事に割り当てたのは、1株あたり607円で5000万株。払い込み額は、303億5000万円だった。

 これにより三菱商事は、議決権ベースで約24%の株式を保有する筆頭株主となった。3日に日本製紙グループ本社<3893>が、日本製紙が増資後に10%までの北越株取得を目指すと発表しており、王子製紙<3861>のTOB(株式公開買い付け)による北越株の過半数取得が難しくなった。【了】

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日本製紙、王子TOBに異議

2006年8月 3日

北越、日本製紙の対応を歓迎

経営支配の目的なしと評価の姿勢も

北越製紙<3865>は3日、同社に対する王子製紙<3861>の敵対的TOB(株式公開買い付け)に業界2位の日本製紙グループ本社<3893>が異議を唱え、10%を上限とする北越株の取得を表明したことを受けて、「日本製紙からの理解と賛同を踏まえて、自主独立経営による当社の企業価値の確保・向上に努める」とのコメントを発表した。

 北越製紙は「経営支配権の獲得を目的とするものではない」と好意的に評価し、10%未満に限定するという日本製紙の株式取得を歓迎している。また、同社の労使関係を含めて中長期的な視点に基づく経営を理解した上での行動だと、基本的な評価姿勢を示した。

 北越は7日に三菱商事<8058>を引き受け先とする第三者割当増資を実施する予定。払い込みを実施すれば三菱は24.2%を保有し、さらに日本製紙が目標どおり10%近くの株式を取得すると、2社で34%の株式を保有することになる。こうなると、王子による北越株の過半数取得が難しくなる展開だ。

 一方で、王子製紙は同日夜、「公開買い付けの成功に向けて、努力を継続したい」とのコメントを発表した。また、三菱商事は、ライブドア・ニュースの電話取材に対し、「日本製紙が決めたことで、当社としてはコメントする立場にない」と述べた。【了】

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日本製紙の北越株取得にコメント

北越製紙<3865>に敵対的TOBを実施している王子製紙<3861>は3日夜、日本製紙グループ本社<3893>が北越製紙の株式を大量取得する方針を固めたと発表したことに対し、「公開買い付けの成功に向けて、努力を継続したい」とのコメントを発表した。

 王子製紙は「当社の経営統合案は、北越製紙の株主の皆様、従業員の方々をはじめとするすべてのステークホルダーにとってベストな提案だと確信している」と、統合があくまで双方の企業価値向上のためだとする立場を強調している。

 一方、同発表について、北越製紙の買収防衛策の一環としての第三者割当増資を7日に引き受ける三菱商事<8058>は、「日本製紙が決めたことで、当社としてはコメントする立場にない」とコメントした。【了】

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10%までの大量保有を発表

国内製紙業界2位の日本製紙グループ本社<3893>は3日、子会社の日本製紙が、北越製紙<3865>の株式を大量取得する方針を固めたと発表した。王子製紙<3861>による北越製紙株式のTOB(株式公開買い付け)阻止を目的とする。

 日本製紙は、7日に予定されている三菱商事<8058>への第三者割当増資実施後の議決権比率ベースで10%未満の範囲内で、北越株の取得を目指す。7日の増資後、三菱商事は24.2%の筆頭株主となり、日本製紙が買い支えることで、王子による北越株の過半数取得がさらに難しくなる。

 日本製紙は、2大メーカーとして同社と並ぶ立場にある王子が、北越買収で日本製紙を引き離すことを懸念。「本件買収が当社の著しい不利益となる可能性があり、看過できない」としている。また、買収強行が北越製紙の経営体制、従業員の生活、地域社会に加えて、製紙業界の秩序を乱す恐れがあるともしている。【了】

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ロボットがフルマラソンも?

京商が2足歩行ロボットの競技大会を12月に開催

3日、京商が発表した2足歩行ロボット「マノイAT01」ラジコン・模型メーカーの京商(本社・東京都千代田区、鈴木正之社長)は3日、東京都千代田区のニッポン放送イマジンスタジオで記者発表会を開き、2足歩行ロボットの競技大会「KYOSHOアスリートヒューマノイドカップ」を年末に開催すると発表した。

 開催種目は、タイムトライアル競技の「5メートル競争」と、2分間の自由パフォーマンスの美しさを競う「フリーデモンストレーション」の2種目。2006年2月にオープンした表参道ヒルズ(同渋谷区)の、初のクリスマスイベントの一部として開く予定。参加できるのは、同社が9月下旬と11月下旬にそれぞれ発売を予定している2足歩行ロボット「マノイAT01」(主に運動性を重視)と「マノイPF01」(スムーズな動きと表現力を重視)で、オプションパーツを使って改造しての参加も認められている。

 ロボットの改造は、運動性能を上げるだけでなく、目を光らせたり音声を再生させたりもできるといい、発表会のデモンストレーションとして行われた5メートル競争で勝利をおさめたロボットが「勝った」と喜びを表現していた。12月の大会では、競争以外にもさまざまな“演出”が期待できそうだ。

 同社の鈴木明久会長は「発売する商品は、それで完成形というわけではない。改造したり、ウェブを通じてユーザー同士が情報交換することで、性能が伸びていく」と話した。また、競技大会の将来性について「マノイは1/5スケールなので、(人間の100メートル走に相当する)20メートル走を実現させたい。もっと言えば、フルマラソン(1/5で約8キロ)大会も近い将来できると思う」と夢を語った。

 「マノイAT01」は14万7000円。「マノイPF01」は販売価格未定。同社は、「マノイAT01」に触れる機会として“マノイウィーク”を7日から11日まで、表参道ヒルズで開く。【了】

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2006年8月 2日

夏の宿泊先をケータイで検索

サイバードとゼンリンデーターコムの「キャンプ場・ペンションガイド」3日から

サイバード<4823>とゼンリンデータコム(東京都千代田区、林秀美社長)は2日、携帯電話向けの地図サービスで、キャンプ場やペンション情報の特集を3日から9月29日まで提供すると発表した。

 「キャンプ場・ペンションガイド」は、携帯電話から、全国のキャンプ場約300カ所とペンション約100カ所についての情報のほか、周辺のコンビニ、最寄り駅、天気の情報などを入手できる。ゼンリンが PC上で展開しているサービスを、サイバードが協力して携帯電話からアクセスできるようにしている。

 両社はこれまでも同様のサービスで、スキー場や花見の情報を提供してきた。サイバード広報は「キャンプ場やペンションは、夏の行楽先で検索のニーズが高い情報。ぜひ利用して欲しい」と話す。同特集は、NTTドコモの「iモード」、auの「EZweb」、ボーダフォンの「Vodafone live!」で利用できる。【了】

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ゼンリン キャンプ場・ペンションガイド(PC版)

AQUOS、使い勝手でVIERA追う

シャープ、独自の「ファミリンク」で

2日、シャープはテレビとレコーダー、音響システムが専用リモコン1つで操作できる新機能「AQUOS ファミリンク」を発表したシャープ<6753>は2日、東京都文京区の東京ドームホテルで新製品発表会を開き、液晶テレビ「AQUOS(アクオス)」とレコーダー、音響システムが専用リモコン1つで操作できる新機能「AQUOS ファミリンク」を発表した。同機能に対応した液晶テレビ6機種とハイビジョンレコーダー4機種、音響機器2機種を9月1日から順次発売する。

 「今のデジタルAV機器は、決して使いやすいとは言えない」――。デジタルAV機器は機能の拡張が著しいものの、買い足すたびに増えるリモコンと複雑化する操作性が懸念だった。同社はAQUOSを核として、周辺機器と連動させる機能を開発した。専用の「ファミリモコン」1つで操作できる利便性を購買層に訴え、ユーザーの囲い込みを目指す。

 薄型テレビ「VIERA(ビエラ)」を展開する松下電器産業<6752>が、同様の機能を「ビエラリンク」として、すでに3月に発表している。「ビエラリンク」と「ファミリリンク」の違いについて、シャープの片山幹雄専務は「使い勝手が違う。録画や再生がワンタッチでできる」と話し、より利便性が高いことを強調した。レコーダーが電源スタンバイ状態でも、録画ボタンを押すと3秒後には見ている番組を録画できるほか、AQUOSやレコーダーとの連携で、番組情報に合わせて最適なサウンドモードが自動選択されるという。

 「ファミリモコン」は、同日発表のハイビジョンレコーダーに同梱する。「ファミリモコン」のみの販売も今後検討していくという。

 価格はオープンだが、同社の店頭予想価格は「ファミリンク」対応の液晶テレビは24-38万円、同対応のハイビジョンレコーダーは10-19万円、音響システムは12.5-13.5万円。【了】