2007年12月31日

07年12月の読書記録

渡邊奈々『社会起業家という仕事 チェンジメーカーII』(日経BP社、2007)
迫力のある社会的事業を紹介した本。「想いが社会を変える」ということでもあるが、その方法論にはそれぞれ信念の強さがある。かなり学ぶことの多かった本。

渡邉美樹『もう、国には頼らない。経営力が社会を変える! 』(日経BP社、2007)
“経営というのは、「できないことを、できるようにすること」だと信じている”という力強い言葉に感銘を受けた。いろいろ考えた上で僕が会社を作ったのは、自分の能力をはるかに超えるようなことをしたいからだ。

渡邉美樹『あと5センチ、夢に近づく方法―渡邉美樹が戦いながら身につけた起業論』(祥伝社、2006)
尊敬する経営者の一人。この人の言葉には納得させられる。以前講演を聞きに言ったことがあるが、そのときに言っていた「経営者は感動や体験など、自身のすべてに根付いたものをミッションにしないと説得力がない」という言葉が頭に残っている。次は直接インタビューしてみたい。

安田佳生『千円札は拾うな。』(サンマーク出版、2006)
お金や人生の価値に関する考え方が、非常に共感できた。本書のタイトルをはじめ、小見出しにも一見刺激的な言葉が多いが、「常識」にとらわれず正論を言っている。

花房葉子『野のごちそう帖』(自然食通信社、2007)
こういう本をゆっくりと眺めることのできる余裕が必要だ。ついつい早読みしてしまったが。著者を来年早々にパクチーハウスに招き、原画展をする予定。

BS朝日、矢動丸プロジェクト『賢者の選択 起業家たち 勇気と決断』(日本経済新聞社、2007)
一人あたりのページ数(2ページ)が少なすぎる。すでに知っている人については物足りないし、知らない経営者についても情報量が少なすぎる。残念。

谷本寛治、唐木宏一、SIJ『ソーシャル・アントレプレナーシップ―想いが社会を変える』(NTT出版、2007)
社会企業家の事例紹介と条件について書かれた本。この手の本や事業そのものはまだ少ないから仕方がないが、ベンチャー起業家と比較するとやはり魅力に劣る。

2007年12月29日

仕事納め

paxi house tokyo(パクチーハウス東京)の年内の営業が終わった。20日以降は連日予約で満席。経営者としては嬉しい限りだが、一方で直接来ていただいたり電話していただいた方のかなり多くをお断りしなければならなかったのは残念だ。申し訳ない。

この1カ月半で、飲食店経営の楽しさと難しさを学んだ。食材のロスは金銭面だけでなく、精神面でとても辛い。“旅と平和”のコンセプトを挙げている僕が、どうしても廃棄せざるを得ない大量の食材を目の前に思ったことは重い。最初のうちは何度もそれらを無理矢理胃袋に詰め込んで、自分なりに納得しようとした。仕込みの量の調整はずいぶんできるようになったが、客足の読みがまだ不十分で、食材が切れてしまったこともある。来月からは少しずつだが、着実にメニュー数を増やすつもり。食材ロスの可能性も高まるわけだが、ロス率ゼロに向けて努力したい。

立ち上げ時期にしては、集客はかなりうまくいったと思う。しかし、売上・利益ともに継続して営業するにはまだまだ不十分だ。今はスタッフも少なく、かなり無理をしてもらっている。無理を続けられるのであれば何とかできるのであろうが、お客さんに幸福感・満足感をプロデュースする者が、無理に激務をしていると、いつかボロが出る。それぞれが納得して職務を遂行し、自分の時間を持ち、店では思いつかないようなアイデアをもたらしてくれるとき、パクチーハウス東京の発展がある。年明け早々に人員を増やし、ベストな体制を築くためにコストをかける必要があるだろう。

“パクチー”というキーワードは、かなりウケると読んでいた。だから2年半前に日本パクチー狂会を作ったのだが、なかなか注目されなかった。飲食店の経営など考えたこともなかった僕は、ずっと“誰か”が「パクチーハウス」的なものを作ることを期待していた。その“誰か”を“自分”に置き換えたのは、今年の3月のことだ。自分の会社を作ろうと決めてビジネスプランを練りに練っていたある日、その案が突然浮かんだ。

「パクチーハウス東京」という具体的な“行動”をした結果、それのもととなっている(ということになっている)「日本パクチー狂会」が注目されることになった。12月25日にはgooの注目ワードに取り上げられたし、雑誌もこぞって「日本パクチー狂会が作ったパクチーハウス東京」という書き方をする。パクチー狂会にはほとんど実体などないのに、「機関」とか「ちゃんとした組織」と書いてくれた人もいる。面白いものだ。

予想をはるかに超える数の取材を受けたことで、パクチーハウスの成り立つ過程について、自分なりにも振り返ることができたのが嬉しい。全くゼロの段階からの8カ月。最初の4ヶ月はほとんど何も決まっていなかったのに、賛同者を集めてまわった。具体的なものがないのに多くの人が応援してくれたのは嬉しい。会社を作った8月9日からは、大きく物事が動いた。お金の使い方が明確に決まっていて、それでいて潤沢ではないのは、知恵を最大限に出すための素晴らしい環境だった。運も味方して、飲食店の開業にしては非常に廉価に完成までこぎつけることができた。(運がなかったらいきなり資金ショートだったねー、アブナイアブナイ)

今は「パクチー料理」が珍しいということでウケている。でも僕は「パクチー屋のおやじ」になるためにこの店をオープンしたわけではない。パクチーというのは僕にとってはビジネスを始めるきっかけであり、パクチーハウスに来る人にとっては見知らぬ他人と会話を始めるきっかけであり、パクチーハウスに来ない人にとっても店の名前だけでブログを書くきっかけになっている(「私はぜったいにこの店に行くことはないだろう」というエントリーをわざわざ書いてもらえる店は非常に少ないだろう)。パクチーは、ものすごく強いパワーを持つ言葉で、人が行動するためのきっかけなのである。

2008年前半の目標は、パクチーハウス東京の運営主体が、実体のない「日本パクチー狂会」ではなく「株式会社旅と平和」であることを、取材を通してきちんと書いてもらうことだ。つまり、パクチーハウスの表面的なことだけではなく、その奥にあるコンセプトをきちんと伝えていきたい。店の運営も、注文を取って料理を出すだけではなく、来た人に料理以外のお得感・楽しさを感じてもらう必要がある。

2007年12月21日

突撃取材

ティータイムに来てくれたお客さん2人と話をしていたら、突然「佐谷さんですか」と聞かれた。何かと思うと『Coyote』という雑誌の編集者だという。

取材前の偵察かなと思っていたところ、「今時間ありますか」と問われた。その場でつかまえて取材しようというのだ。その心意気、かなり気に入った! もちろん、即座にOKした。

『Coyote』は写真と文章が多く、読み応えのある旅の高級誌。頂いた最新号の表紙には、僕が好きな澤木耕太郎氏と藤原新也の名前があった。彼らと対談できるわけではないし、表紙に名前が載るわけではないが、なんだかちょっと嬉しい。

この雑誌、1月は休刊とのことで、掲載は2月のようです。

2007年12月19日

木曜日早朝、J-waveを聴いて

20日木曜日、午前7時からのJ-wave(81.3MHz)『Good Morning Tokyo』でパクチーハウス東京が紹介されます。みなさんぜひ聞いてください。

7時10分過ぎに放送されるようです。僕がいなくても、ちゃんと店の前で生放送でやるそうです。

だいぶ早いけど見に行きたいなー。行っちゃおうかなー。他に見たい方いますか? いないはずの時間に突然現れたら、番組の趣旨変えられるかな?

デートスポット

パクチーハウス東京が、デートスポットとして登録されていた…。一体誰が…。

・2人っきりで仲良く会話をしようとしたら、店長がやたらと話しかけてきた
・2人っきりで仲良く過ごそうと思ったら、大テーブルに座らされ、隣のグループと仲良くなってしまった
・だからパクチーハウスは楽しい!
というような店を目指しています。ご注意を(笑)。

異性を選ぶときは、その人が他人とどういうコミュニケーションを取るのかを見ておくのがいいと思いますよ。ちなみに、パクチーハウス東京は、クリスマスイブ(24日)は月曜日のため定休、クリスマスイブイブ(23日)は満席のため、相席率がとても高まります! チャンス!

2007年12月16日

フジテレビ『ハピふる』出演

土曜日にフジテレビの制作スタッフの方々が来パク。月曜日(17日)午前9時55分からの「ハピふる」という番組でパクチーハウス東京が取り上げられることになった。変わった専門料理店という特集で、パクチーハウスのほか、新百合ヶ丘にある生姜料理専門店が紹介されるらしい。

取材を受けるのは面白いのだが、店の営業にとっては結構な負担になることが分かった。その分効果があると信じたいが、仕込みの時間を浪費するのは、立ち上げたばかりの飲食店にとっては大変なことだ。しかし、事前に準備をしていたため、営業(この日は貸切)をつつがなく終わらせることができた。まだたったの4週間だが、シェフとアルバイトの皆さんの成長振りは著しい。僕が二つ返事で受けた取材を、障害と捉えることなく準備を進めてくれた。ありがとう。

さて、ライトを当てられるとすごく緊張しますね。こわばった顔で撮影が行われました。取り直しとかするのかなと思ったのですが、そんなこともなく…。結構かんでいます。そういうところはカットかな?

インタビューではパクチーハウス東京のメニューなどのほか、パクチーと“旅と平和”の関係についても問われた。この部分を放送してくれると世の中面白くなるんじゃないかと思うが。どうでしょう。

みなさん、会社に行っている時間だと思いますが、ぜひ見てください。

2007年12月15日

新しい取材方法

世界初のパクチー料理専門店「パクチーハウス東京」が人気上昇中。

というタイトルの記事がネット上に出ていた。ブログやmixiの動向を見て記事にしているようだ。取材の仕方としては新しい。しかし、直接話をしていないので、やはり誤解が生じる可能性があるようだ。念のため、ポイントを抑えておこう。

・「エスニック料理、特にタイ料理には欠かすことのできないパクチー」
⇒間違えではないが、パクチーは地中海が発祥。タイだけでなく世界中で食べられていることを紹介したいというのがパクチーハウスの本音。

・「葉の部分だけでなく、花や根、そして種までも料理してしまうという、パクチーを骨の髄まで楽しめるレストラン」
⇒花はまだ調理に利用していない。小さくて可愛いので、しかるべき時期には取り入れたいと思っている。

・「パクチーがたまらなく好きな人はぜひ」
⇒嫌いな人もぜひ。パクチーが嫌いという人は、ほとんどの場合、葉をストレートに食べるタイ料理的なやり方が嫌いなだけだ。あの食べ方は世界にある食べ方のほんの一例に過ぎない。パクチーハウス東京にはこれまで何人もの“パクチー嫌い”が恐る恐る来店したり、友達に強引に連れてこられたりしているが、食べられなかったという話は聞いたことがない。これまで4週間の営業で、料理を残した人は2人しかいない。みなさん、全部食べていただき、ありがとうございます!

2007年12月12日

慧ちゃん、新聞デビュー!

日経MJのトレンドボックスというコーナーで、paxi house tokyo(パクチーハウス東京)のことが紹介された。

今までの取材では、「パクチー狂会会長」の写真を撮りに来る人が多かったが、MJは会長には目もくれず…。「女性スタッフに料理を持ってもらいたい」というのだった。というわけで、子連れスタッフを載せてもらうことにしたのだ。

パクチーハウス東京は「子ども連れでもOKの店」どころではなく、子連れがアタリマエのように来れる店を目指している。子どもは社会の大切な一員。だとしたら、子連れで入りにくい店が多いのはおかしいんじゃないかという疑問を僕は持っている。

子どもが騒いだら、周りはあたたかい目で見守ればいい。それが隣のテーブルだったら、あやしてやればいい。そういうことが積み重なって、人と人とのつながりが円滑になればと思う。

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2007年12月11日

東京1週間から1週間

東京1週間に掲載されてから1週間。ようやく記事のpdfをアップロードした。

集客の効果はJ-waveほどではない。ただし、メディアの人がたくさん見ているようで問い合わせは増えた。予約数より多い。有り難いことだけど、有料での記事掲載や営業電話はちょっと迷惑だ。電話でなく一度食べに来てほしい。

明日は日経流通新聞(日経MJ)に掲載されます。これを読んで来てくれる客層は面白いと思うので期待大。では、寝ます。

2007年12月10日

鬼頭宏昌さんのキャンペーン

パクチーハウス東京、オープンから3週間が過ぎた。ようやく3週目に入り、慣れてきたところがある一方、新たな問題点もたくさん見えてきた。毎日が総じて楽しい。

『東京1週間』に掲載された効果もあるのか、週末はかなり盛況。満席の上、10組以上のお客さんをお断りしなければならなかった。キャパシティーが小さいもので、来ていただいたのに入れなかった方、ごめんなさい。

毎日いろいろな人が来てくれる。本当は一人ひとりと話をしたいのだが、経営が成り立つぐらいの数の人が来ているときは、(今の体制では)それができない。理想の店の雰囲気を作るために、課題を解決していきたい。

今週は友人ちゃんぽんが外食コンサルタントの鬼頭宏昌さんを連れてきてくれた。9月に一度新宿でお会いしたことのある方。以前は5年で売上20億円にまで会社を急成長させたという。見た目や話し方は典型的な名古屋人だが、話の内容はさすが経験者らしく具体的で分かりやすい。こういう人がコンサルタントをやるのはいいなと思う。

いろいろ聞こうと思ったのだが、結局ほとんど話せなかったのは残念。つい先日、新刊を出したそうなので、それを読んでみようと思う。

 鬼頭宏昌『小さな飲食店 黒字経営の原理原則100』(インデックス・コミュニケーションズ、2007)

本日(10日)購入するとプレゼントがもらえるキャンペーンをやっているそうなので、興味ある人もない人も是非。この本を読んで、僕の店に来てアドバイスをください。

2007年12月 6日

12月8日、スーパー・シラントロ・ナイト@パクチーハウス

今週末(8日)、パクチーハウス東京で初めてのイベントを開催します。メキシコから帰国したばかりのHIROを招いて、大いに盛り上がります。国際機関よりメキシコに派遣された後、メキシコ最高学府で開発経済学を専攻、今後は日本に拠点を置きながら水をテーマにした開発コンサルタントとして活躍予定の彼と、ラテンのノリで盛り上がりましょう。

“交流する飲食店”で日本起業家協会賞まで頂いたパクチーハウスの本領発揮です。メキシコ好き・ラテン好きの方のほか、週末を元気に過ごしたい方はぜひお越しください。入場料2000円でパクチーハウスの料理を楽しめます(ドリンクは別、ただし当日はキャンペーンとしてコロナが500円に!)。今のところパクチーハウスにはメキシコ料理はございませんが、当日までにメキシコをイメージしながら料理の開発を行います。隠された人気メニュー「本日の実験」連発間違いなしです。

開場時間は午後7時から11時まで。いつ入退場してもOK!

スーパー・シラントロ・ナイト

パクチーハウスでイベント開催

隔週誌『東京一週間」に掲載されたことによる反響はなかなか。メディアの人が注目している雑誌のようだ。

ところで、今週末と来週末、パクチーハウスでイベントをやります。パクチーハウスは単にパクチー料理を食べられるだけの店ではありません。人と人とがつながり、笑顔が生まれる場所なのです。というわけで、8日(土)と16日(日)は通常営業はいたしません。もっと興奮するような営業をいたします。

詳細は追ってパクチーハウスのサイトなどで告知予定。簡単に書いておくと、

・12月8日(土)
 paxi house tokyo presents「Super Cilantro Night~メキシコから熱い男が帰ってきた!」
・12月16日(日)
 paxi house tokyo presents「二胡を聞くティータイム」「二胡を聞くディナーショー」(要予約)

まだパクチーハウスに来ていない方は、この機会にぜひお越しください。

2007年12月 4日

パクチーハウス詰め

パクチーハウスがオープンしてから2週間が過ぎた。このブログはなかなか更新できていない。店に来てくれた友人から「ちゃんとやってくれ」との依頼。すんませんね。ただし、パクチーハウスのリアルタイムブログ(まだリアルタイムにはなっていない)は、ほとんど毎日更新しているので、ぜひご覧ください。

一応、パクチーハウス関連だけの場合は、パクチーハウスのサイトに書くことにしている。それ以外を含む場合はこのブログに書くという方針。この2週間は早朝から深夜までパクチーハウスのことにかかりっきりだったので、こちらのブログが更新できなかったというわけだ。

会社経営的な話をすると、パクチーハウスの営業許可証が交付されたことに伴い、申請していた創業支援融資がおりた。世田谷区からの利子補給は非常に助かるが、数年分の信用保証料や信金への出資金を必要とするため、それなりの額が初めから差し引かれる…。正確な設備資金の見積りを求め、綿密に運転資金を計算させといて、いきなり大きな額を控除されるなんて~。別に事業がリスクにさらされるわけではないが、この金額が発生することは先方は当然理解しているのだから、書類提出の際に指摘してくれるべきではないかと思った。

事業が本格的に開始したのに伴い、従業員に給与を支払うようになった。保険料や税金の控除についての勉強をしたり、年末調整について調べたり…。複雑でよく分からないことが多い。まぁ、一つひとつ解決していくしかないんだけど。

明日(4日、もう今日か)発売の『東京1週間』を見てください。パクチーハウス東京が紹介されています。