2007年12月29日

仕事納め

paxi house tokyo(パクチーハウス東京)の年内の営業が終わった。20日以降は連日予約で満席。経営者としては嬉しい限りだが、一方で直接来ていただいたり電話していただいた方のかなり多くをお断りしなければならなかったのは残念だ。申し訳ない。

この1カ月半で、飲食店経営の楽しさと難しさを学んだ。食材のロスは金銭面だけでなく、精神面でとても辛い。“旅と平和”のコンセプトを挙げている僕が、どうしても廃棄せざるを得ない大量の食材を目の前に思ったことは重い。最初のうちは何度もそれらを無理矢理胃袋に詰め込んで、自分なりに納得しようとした。仕込みの量の調整はずいぶんできるようになったが、客足の読みがまだ不十分で、食材が切れてしまったこともある。来月からは少しずつだが、着実にメニュー数を増やすつもり。食材ロスの可能性も高まるわけだが、ロス率ゼロに向けて努力したい。

立ち上げ時期にしては、集客はかなりうまくいったと思う。しかし、売上・利益ともに継続して営業するにはまだまだ不十分だ。今はスタッフも少なく、かなり無理をしてもらっている。無理を続けられるのであれば何とかできるのであろうが、お客さんに幸福感・満足感をプロデュースする者が、無理に激務をしていると、いつかボロが出る。それぞれが納得して職務を遂行し、自分の時間を持ち、店では思いつかないようなアイデアをもたらしてくれるとき、パクチーハウス東京の発展がある。年明け早々に人員を増やし、ベストな体制を築くためにコストをかける必要があるだろう。

“パクチー”というキーワードは、かなりウケると読んでいた。だから2年半前に日本パクチー狂会を作ったのだが、なかなか注目されなかった。飲食店の経営など考えたこともなかった僕は、ずっと“誰か”が「パクチーハウス」的なものを作ることを期待していた。その“誰か”を“自分”に置き換えたのは、今年の3月のことだ。自分の会社を作ろうと決めてビジネスプランを練りに練っていたある日、その案が突然浮かんだ。

「パクチーハウス東京」という具体的な“行動”をした結果、それのもととなっている(ということになっている)「日本パクチー狂会」が注目されることになった。12月25日にはgooの注目ワードに取り上げられたし、雑誌もこぞって「日本パクチー狂会が作ったパクチーハウス東京」という書き方をする。パクチー狂会にはほとんど実体などないのに、「機関」とか「ちゃんとした組織」と書いてくれた人もいる。面白いものだ。

予想をはるかに超える数の取材を受けたことで、パクチーハウスの成り立つ過程について、自分なりにも振り返ることができたのが嬉しい。全くゼロの段階からの8カ月。最初の4ヶ月はほとんど何も決まっていなかったのに、賛同者を集めてまわった。具体的なものがないのに多くの人が応援してくれたのは嬉しい。会社を作った8月9日からは、大きく物事が動いた。お金の使い方が明確に決まっていて、それでいて潤沢ではないのは、知恵を最大限に出すための素晴らしい環境だった。運も味方して、飲食店の開業にしては非常に廉価に完成までこぎつけることができた。(運がなかったらいきなり資金ショートだったねー、アブナイアブナイ)

今は「パクチー料理」が珍しいということでウケている。でも僕は「パクチー屋のおやじ」になるためにこの店をオープンしたわけではない。パクチーというのは僕にとってはビジネスを始めるきっかけであり、パクチーハウスに来る人にとっては見知らぬ他人と会話を始めるきっかけであり、パクチーハウスに来ない人にとっても店の名前だけでブログを書くきっかけになっている(「私はぜったいにこの店に行くことはないだろう」というエントリーをわざわざ書いてもらえる店は非常に少ないだろう)。パクチーは、ものすごく強いパワーを持つ言葉で、人が行動するためのきっかけなのである。

2008年前半の目標は、パクチーハウス東京の運営主体が、実体のない「日本パクチー狂会」ではなく「株式会社旅と平和」であることを、取材を通してきちんと書いてもらうことだ。つまり、パクチーハウスの表面的なことだけではなく、その奥にあるコンセプトをきちんと伝えていきたい。店の運営も、注文を取って料理を出すだけではなく、来た人に料理以外のお得感・楽しさを感じてもらう必要がある。

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コメント[2]

仕事納めとのこと、おつかれさんです(弊社は大晦日まで営業です・・・)。

今年はお互いに会社設立、開店と記念の年になりましたね。

お互いパクチーの芽のよう少しずつでも成長し続けられるようがんばりましょう!

2007年kyoさんにとっては、忘れられない年となりましたね!
2008年は別の事業でも活躍してくださいね!期待しています。

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