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2007年01月31日
07年1月の読書記録
せっかく読んだ本を、忘れてしまわないように記録を残してみる。ただし、基本的に自分の記憶をたぐりよせるためのメモなので、レビューではない。毎月1回が目標だが、今回で終わるかも(おいおい)。
●林總『餃子屋と高級フレンチでは、どちらが儲かるか?』(ダイヤモンド社、2006)
タイトルに惹かれて購入。物語形式で企業会計について書かれた本で、餃子とフレンチについては一部で触れているのみ。タイトルに偽りありだ。とはいえ、読みやすいので、会計のことをよく知らないが気になるという人にはオススメ。
●横田早紀江『めぐみ、お母さんがきっと助けてあげる』(草思社、1999)
昨年12月の北朝鮮人権週間を取材するために借りた本。日本の母の象徴ともなった横田早紀江さんの力強い思いが綴られている。母はただ娘を思う一心で活動を続けた。それを叩いたり、支援したりする周囲の姿も読み解く価値がある。
●新潟日報社特別取材班『祈り―北朝鮮・拉致の真相』(講談社、2004)
北朝鮮の拉致を主体的に捉えるのは難しい。神隠し、SFの世界に思える。報道を見ても、被害者“数”を知っても、実感が湧かない。でも、被害者やその家族は特別の環境におかれた人ではなかった。その人たちを知るために、同じく“普通”の環境に生きる僕らは努力すべきだ。
●東京大学教養学部「法と社会と人権ゼミ」出版委員会(編集)、川人博『こんなふうに生きている―東大生が出会った人々』(花伝社、2001)
東大生が著名人、ゼミの先輩にインタビューしたもの。熟練したマスコミ人が話を聞きだすのがうまいのは確かだろうが、それだと話がまとまりすぎて面白くないこともある。熱心な学生を前にすれば、質問に対する答えより、質問者への想いが先行する。読み応えのあるコミュニケーションが満載だった。
*インタビューされた人の中に、知人の兄を発見。驚いた。1度しか会ったことのない人だったが、ミクシィで連絡がとれた…。
●宇井義行『絶対成功する飲食店開店・経営の教科書』(インデックスコミュニケーションズ、2005)
MIFA国際交流フェスティバルに出店するのと、将来のための勉強のために読んだ。飲食店経営は企画とコミュニケーションが重要。顧客満足の高くない店は多いが、どこに問題があるのかをこの本を読んだことで分析できた。面白い。
●柴崎友香、田雜芳一『いつか、僕らの途中で』(ポプラ社、2006)
先日友人宅でのホームパーティーで出会った作家の方が、今年の芥川賞候補として選ばれていると聞いて、図書館にあったこの本を借りた。手紙形式の絵本といった感じ。季節を感じさせるやさしい本。この人の小説を読もうと思った僕には物足りなかった。他の作品も読ませていただきます。
●城繁幸『若者はなぜ3年で辞めるのか? 年功序列が奪う日本の未来』(光文社、2006)
昨秋に出た、元同僚の3つめの作品。今頃読んだ。すごく狭い範囲の話を一般化している印象。いろいろな事例が出ているが、残念ながら切り口が単一的にすぎる気がする。最初の本と違いFのことを直接的に触れていないが、人事制度を見る目がそこに固執している。彼がF退職してから3年。今後書く作品に期待。
●遠藤周作『深い河』(講談社、1996)
もう5回目ぐらいだろうか。何度読んでも飽きない本。読むたびに気づくことがある。自分の状況や成熟度で、感じることは違うのだろう。前どの部分に感銘を受けたか忘れてしまったが…。
●ジーン・ゼラズニー『マッキンゼー流 図解の技術 ワークブック』(東洋経済新報社、2005)
以前、一緒に働いていた人で元マッキンゼーのチャート作りの天才がいた。彼の「作品」を思い起こしながら読むと、随分納得できた。分かりやすい図は説得の第一歩。こういうことを学んでいれば、資料作りがクリエイティブなものになる。「必要ないデータは示さない」。知っておけば逆にうますぎるプレゼンにだまされないだろう…。
●長坂道子『世界一ぜいたくな子育て 欲張り世代の各国「母親」事情』(光文社、2005)
母乳に対する考え方を中心とした、世界の子育ての事例集。本の性格上、極端な例が載せられているのは確かだが、筆者が取材した子育ての文化差・個人差には驚いたし、これから子育てをする身にとって、とても参考になった。
●高間邦男『学習する組織 現場に変化のタネをまく』(光文社、2005)
丸2年が過ぎたライブドア・ニュースセンターの組織としての成長をいかにもたらすべきかを最近考えているため、タイトルだけを見てこの本を購入した。各人に主体性を持たせるための方法論がたくさん書かれていた。理論をそのまま当てはめて組織が成長するなんてことはありえないが、この本で得たアイデアがどう生きるのか、観察したい。
●柴崎友香『その街の今は』(新潮社、2006)
小説を読みなれていないせいか、よく分からなかったというのが本音。残念ながら芥川賞には選ばれなかったようだ。そういえば、芥川賞の作品って、ほぼ毎年読むけど、必ずしもよさが分からないからな。アマゾンのレビューで高評価なので、やっぱり気になるなぁ。また本人に会う機会もあるだろうし、他のも読んでみようか。
●小田実『子供たちの戦争』(講談社、2003)
戦争中だろうと、平時だろうと、子どもは育つ。いる環境で、どんどん学んでいく。しかし、子どもはそれを選べない。大人ができること――それは、子どもが育つ環境を、ちゃんと整えることだ。世の中の趨勢がどうかは関係ない。一人ひとりが意思を持って、創っていきたいと思う。
●NHK「世界遺産」プロジェクト『危機遺産からのSOS―歴史の爪あと、人類の愚かさ』(日本放送出版協会、2006)
同名の展示会を取材したのをきっかけに読んだ。世界遺産ってのは僕には大きすぎると、旅をして何度も感じたことがある。だから1回の旅行で何カ所も世界遺産を巡るなんて信じられない。消化できない。もはやブランドと化した世界遺産だから、こういう展示や本で“裏側”もきちんと見ておきたい。
●内藤誼人『「人たらし」のブラック謝罪術―下手に出ながら相手の心をつかむ方法』(大和書房、2006)
広島駅で時間を潰そうと入った本屋で目に付いた本。ヘタな騙し方が書いてあるという気がした。あまり説得力がなく、かつ、この本を読に書いてある方法で心をつかもうとする人がいれば、少し腹立たしいかもしれない(ミエミエだよという意味で)。人の心理をたくみに利用する方法を書いた本としては、昨年末読んだ『あなたもこうしてダマされる』が面白かった。
●内田洋子『ジャーナリズムとしてのパパラッチ イタリア人の正義感』(光文社、2005)
パパラッチの仕事の裏側を丁寧に描写した本。パパラッチという言葉には、今や悪いイメージが付きまとうが、それぞれの人がポリシーを持って仕事に取り組んでいる。プロの仕事ぶりを垣間見ることができて面白かった。
●小泉和子『和食の力』(平凡社、2003)
戦後、変わり行く生活を食を中心に紹介するとともに、変化によって失われた日本のよさを分析。西洋化した台所は、便利になっただけではなく、食事への態度やこだわりを捨てさせたという。とても興味深い本だった。
●藤巻幸夫『チームリーダーの教科書―図解 フジマキ流 アツイチームをつくる』(インデックスコミュニケーションズ、2005)
数日前、近所に住む友人Mに駅で出くわし、「今どんな人と会いたい?」と聞かれた。僕が糸井重里と阿川佐和子と答えた(その理由はここでは省く)。その友人は福助の藤巻幸夫社長の本を読んで「会いたい人」を皆に聞いているという。藤巻社長は著書でそれを明確に持っている人の重要性を説いていたそうで…。でも、この質問は本質をついていると思った。今会いたい人は、今したいこと、すべきことに恐らく近いだろうし。
面白い質問だと思い、藤巻社長の本を借りてみた。たまたま図書館にあったのがこの本。リーダー論はこれまでも読んだことがあるが、この本は分かりやすいし、実際にやってきた人だけあって説得力がある。今月初めに『学習する組織』を読んだときと、急に状況が変わったが(LDニュースセンターの閉鎖)、もう一つのオプションとして、半年ほど前から起業を考えている僕にとって、このタイミングでこの本に出会ったのは非常に深い意味を持っている気がする。
●ヘンリー・ミンツバーグ『MBAが会社を滅ぼす マネジャーの正しい育て方』(日経BP社、2006)
MBA取得者や一部のコンサルタントに見られる、傲慢さの原因がこの本で語られている。MBAプログラムが旧態依然としているという記述になるほどと思った。自信を身につけることがMBA取得の1つの利点である反面、視野が狭くなったり、ものごとを単純化する傾向にもあるのだろう。MBAを取ったから偉いのではなく(どうしてもそう感じてしまう)、知識を実践で生かせる人が求められている。MBA美化に警鐘を鳴らすとともに、MBAのあるべき姿を述べていた。
●山田一巳、古瀬和谷『ビール職人、美味いビールを語る』(光文社、2002)
キリンで働き、現在は清里で地ビールの醸造長をしている人の本。ビール作りへの思いが力強く語られている。大手5社が似たようなビールを出し続け、酒税の関係で発泡酒などというジャンルを作ったり、マスコミが“第3のビール”(犯罪的なネーミングだ)と呼ぶ、ひどい飲物が氾濫している現状があるが、こういう人が地ビールを作っていると知って、嬉しくなった。一度飲みに行きたい。
投稿者 beemanet : 2007年01月31日 23:59