2007年05月31日
07年5月の読書記録
5月はゆっくり本を読めなかったなぁ。
●松永和紀『メディア・バイアス あやしい健康情報とニセ科学』(光文社、2007)
短い間だがメディアに関わっていた人間として、この本の指摘はイタイところもある。事実の検証という意味では知識のなさから非常に厳しさを感じていたし、同僚で記事をうまく書く人ほど“わかりやすく”事実を整理して決め付けてしまうのを止めることができなかった。ただ、著者の指摘は正しいものの、多くの記者はこの指摘を生かせないだろうというのが僕の実感。メディア人や学校の教師は、半分ぐらい「民間」の人と入れ替える仕組みがあれば面白いかもな。
●ジョン・マクミラン『市場を創る―バザールからネット取引まで』(エヌティティ出版、2007)
こんなに分かりやすく面白い経済学関連の本は初めて読んだ。事例が大変に興味をそそられる。高すぎるのが難点。読み応えあるし、半額にすれば結構な人が買うと思うが。というわけで、今すぐ図書館で予約をお勧めする。
●姜尚中『ニッポン・サバイバル―不確かな時代を生き抜く10のヒント』(集英社、2007)
「知性」についての章は一読を勧める。立ち読みでもすぐ読めるので。マスコミとネットに煽られて極論に陥りがちな社会に警鐘を鳴らす。
●宋文洲『コトバノチカラ―ビジネスの見方が変わる故事成語』(明治書院、2006)
宋文洲氏は考え方が明快な人だが、そういう人がコトバをテーマにして本を書いてくれるのは有難い。ここで書かれていることは日本人の多くが就職前に感じ、就社後数年で否定し始める事柄だ。
●宋文洲『仕事ができない人は話も長い』(日経BP企画、2006)
●上条さなえ 戸田ノブコ『あだ名はシャンツァイ―ぼくの初恋の女の子』(ポプラ社、2004)
平易な文章で書かれている子ども向けの本だが、内容は大人向きではないか。パクチー好きな人も、パクチー嫌いな人も必読! これを読んだ子ともの感想を聞きたい。
●小田実『小田実のアジア紀行』(大月書店、2003)
自分が旅した場所についての紀行文を読むのは面白い。とくに、自分と同じ時期に加え、その30-40年前にもアジアを旅した小田氏の話にはなるほどと思わされた。時代を超えて旅をし、変化を感じる。いろいろな場所に行く旅も魅力的だが、同じ人に会い、同じものを食べる旅もいい。自分にも他者にも変化があるので、結局は同じにならないのだけれど。
●小林英明『わかる! 会社法』(PHP研究所、2006)
会社という仕組みのことが非常に分かりやすく書かれていた。経済記事を書くなどの理由で、断片的には知っていることもあるが、体系的には知らなかったので、ためになった。
●広岡勲『ヤンキース流広報術』(日本経済新聞社、2006)
松井と同行して渡米しているジャーナリストの本。体験談として純粋に面白かった。そういうキャリアもありなんだな…と。時折無理に広報一般の話を書いているが、その部分は余計だと思う。
●マルジャン・サトラピ『刺繍―イラン女性が語る恋愛と結婚』(明石書店、2006)
イランがタイトルについていたのでなにげなく借りた本。“刺繍”ってそういうことか…。イラン女性の心の奥を描いた本なのだろうか。
●日本パブリックリレーションズ協会『広報の仕掛人たち―21のPRサクセスストーリー』(宣伝会議、2006)
企業だけでなく、自治体やプロジェクトの広報活動の事例が紹介されている。広報の奥深さを知った。仕掛けるためのヒントが満載。
⇒過去の記録:
07年4月
07年3月
07年2月
07年1月
投稿者 beemanet : 2007年05月31日 23:59